イラン大統領選の投票締め切り、開票進む ライシ師勝利濃厚 低投票率懸念で深夜まで時間延長

2021年6月19日 11時23分
イラン大統領選の投票箱を開ける選管職員=19日、テヘランで(AP)

イラン大統領選の投票箱を開ける選管職員=19日、テヘランで(AP)

 【テヘラン=蜘手美鶴】イラン大統領選は19日未明、投票が締め切られ、開票作業が始まった。世論調査などでは反米の保守強硬派で司法府代表ライシ師(60)が他の候補を引き離しており、勝利する勢い。19日午後(日本時間同日夕)には大勢が判明する見通し。
 今回の選挙では低投票率が懸念され、イラン内務省は投票締め切り時間を19日午前2時まで大幅に延長した。国営イラン通信によると、最高指導者ハメネイ師は18日朝、「今後数年間のイランの将来を決めるのは国民である」と投票を呼びかけた。
 現職のロウハニ大統領は規定で連続3選を禁じられ、大統領選は新人4人の争い。このうち3人が強硬派で、中道の中央銀行前総裁ヘンマティ氏(64)が反強硬派票の取り込みを狙う。米国の経済制裁と新型コロナウイルスで打撃を受ける経済の回復が、選挙戦の主な争点となった。
 イラン内務省によると、有権者は約5931万人。過半数を得票する候補がいない場合、上位2候補の決選投票が行われる。

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