立てこもり発生から丸一日超、男の説得続く 大宮のネットカフェ

2021年6月18日 22時13分

男が立てこもったビルの前に集まる救急隊

 さいたま市大宮区のインターネットカフェ「マンボープラス大宮西口店」で、客の男が20代の女性従業員を人質に立てこもった事件は、通報から丸一日以上がたった18日午後も男が女性を解放せず、埼玉県警による説得が続いた。
 県警によると、男は個室ブースから一度も出ておらず、捜査員は個室とフロントをつなぐインターホンでやりとりしている。女性は呼びかけに応じているという。県警は18日昼前に、2人分の軽食と飲料水をブースに差し入れた。
 ブースは3畳ほどのスペースにソファやテレビが置かれ、鍵がかかり、防音の構造。男が凶器を所持している可能性があり、県警幹部は「強引にドアを開ける手段はあるが、動きを察知した男が女性に危害を加えたり、自殺を図ったりする恐れもある」として慎重な対応が必要だとした。
 現場近くの系列店を利用したことがある埼玉県上尾市の女子大生(18)は「知らない人と2人きりで、あんな狭い部屋に閉じ込められた女性が気の毒。トイレも行けないだろうし、精神的にまいってしまいそう」と心配そうに話した。近くの病院を訪れた、さいたま市大宮区の無職田中利明さん(79)は「丸一日以上たってもまだ解決できないとは。早く女性を解放してほしい」と望んだ。(杉原雄介、天田優里、近藤統義)

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