【動画】渋沢栄一ゆかりの都内最古の石橋再び 被災した「常磐橋」修復完了、10年ぶり通行可能に

2021年5月10日 19時33分
 東京都千代田区と中央区の境を流れる日本橋川に架かる明治時代初期に築かれた石橋で、東日本大震災からの修復工事が完成した「常磐橋」が10日、10年ぶりに通行可能となった。
 江戸時代の木造の橋を明治政府が1877年に架け替えた。現在は歩行者専用で、長さ28.8メートル、幅12.6メートル。庭園にあるものを除けば、都内に現存する最古の石橋とされる。1923年の関東大震災で被災した時、実業家の渋沢栄一の支援で修復された逸話も伝わる。千代田区側は、江戸城外堀の常盤橋門跡にあたり、橋を含む一帯は国の史跡に指定されている。

補修工事を終え建造当時の姿に復元され、10年ぶりに通行再開した常磐橋=10日、東京都千代田区で

 千代田区が東日本大震災翌年の2012年から修復工事を進めた。積み石をいったん解体し、組み直すなど複雑な作業のため18年完了予定だった工期は3年遅れた。犬の散歩がてら訪れた中央区の主婦白尾早苗さん(53)は「きれいな橋で散歩に来るのが楽しみ」と話した。この日は、報道陣向けにボートからの撮影会もあった。 (井上靖史)

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