自民党派閥の“裏金事件”で、東京地検特捜部は27日、池田佳隆衆議院議員の関係先に家宅捜索に入りました。一連の問題で議員側が強制捜査を受けるのは初めてです。

 27日午前、東京地検特捜部の係官たちが東京・赤坂の議員宿舎に入っていきました。自民党の政治資金パーティーを巡る裏金事件に関して、池田佳隆衆院議員の議員会館の事務所などで家宅捜索が行われました。

 比例東海ブロック選出で、愛知3区を地盤とする池田議員。パーティー券の売上を巡り、安倍派から2022年までの5年間で4000万円を超えるキックバックを受けたにも関わらず、収支報告書に記載していなかった疑いが持たれています。

【動画で見る】自民党派閥の裏金事件…愛知3区地盤の池田議員の関係先に家宅捜索 名古屋の事務所は無人で係官が2時間待つ

 池田議員は、体調不良を理由に国会にも姿を現さず「雲隠れ」していて、名古屋市天白区の事務所も、留守を知らせる看板がかけられた状態が続いていました。

 27日午前11時ごろ、名古屋の事務所にも東京地検特捜部の係官らがやってきましたが、事務所は無人のままで、係官らは入口の前でひたすら待ち続けました。

池田議員の支援者:
「秘書が応対せなダメ。分からないなりにも。だけどこういう形になったら、もう終わり」

池田議員の別の支援者:
「こんな政治家なの?秘書もそんなふうって、長年やってきて」

 結局、2時間後に裏口の扉が開けられ、ようやく家宅捜索が始まりました。

愛知3区の有権者の70代男性:
「もう最低でしょうね。市民にもっと愛されなきゃいけないですよね。これだけ(金を)集めるだけの力は持っていますから、いい方向に使っていただきたいなと思いますけど」

愛知3区の有権者の80代男性:
「住民に対して説明をちゃんと果たさなきゃ、今後とも応援できないよね」

 東京地検特捜部は、既に池田議員本人や秘書から任意で事情を聴いていて、今後は捜索で押収した資料などを分析し、裏付けを進めるものとみられます。