――このお仕事を始めたきっかけは?
高校の同級生で芸能活動をやっている友達がいて、その子がD-BOYSと共演したことがあって、D-BOYSの存在を知りました。興味本位で調べてみたらD-BOYSオーディションが開催されていて、応募したのが芸能界入りのきっかけですね。
――オーディションでグランプリを獲得した時のお気持ちはいかがでしたか?
嬉しかったのと、「俺、有名になるのかな?」って思いましたね。
――有名になりましたね!
いやいや、まだまだ全然です(笑)

――ご自身の所属する「D-BOYS」はどんな存在ですか?
仲間っていう意識が強いですかね。家族っていうよりは仲間、気がしれた同志っていう感覚が強いです。
――今までのお仕事で、柳下さんにとって転機になったような、大きな存在のお仕事は?
最初にお芝居を学んだのが、舞台の『スイッチを押す時』という作品だったんですけど、舞台の上で役として存在するという事がなんとなく初めて解った作品ですね。そのあとに特に思い入れのある作品は、ドラマ『タンブリング』ですね。初めてのゴールデンタイムでのレギュラー出演でしたし、同世代のキャストが沢山居て、皆で情熱を持って創っていたので、『タンブリング』には思い入れがあります。
――そんな思い入れのある作品『タンブリング』に舞台で再び出演される訳ですが、舞台への出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
また新体操が出来る、タンブリングの熱い気持ちでお芝居ができるっていうのは率直にとても嬉しかったです。
――舞台への出演が決まった時には、ドラマで共演していたキャストの皆さんからメッセージは届きましたか?
瀬戸康史は、発表された時に舞台で共演していたこともあって、「『タンブリング』やるんでしょ?」って。みんな話は聞いているみたいで、瀬戸が山本裕典君と一緒の仕事だったときに、裕典君も「またトモ、『タンブリング』に出るんだって?」って話してくれていたみたいです。
――ゲスト出演とかがあったら素敵ですね。
日替わりゲストとかできたら良いですね!やりたい(笑)!
――柳下さん演じる水沢について教えてください。
ドラマでの水沢は、皆のことを一歩引いて見守っていて、人間観察が上手で、それぞれの特徴をしっかりつかんでいる子でした。それが出来るっていうことはすごく皆の事が好きなんだろうなぁと思うし、新体操も大好きな、温厚で心やさしい男の子でしたね。舞台では大学生になっていますので、大学生になってからの気持ちの変化は、稽古を重ねていく中で細かく創り上げていきたいと考えています。軸にある新体操が好きな気持ちや、皆の事を想っているという所は大学生になっても変わらずに持ち続けていて、そういう事が感じられる場面も出てくるんじゃないかと思います。
――ドラマから2年経って再び水沢役を演じる訳ですが、役の感覚を取り戻すのは簡単でしたか?
ドラマの水沢を演じなさいと言われたらすぐにできるんですけど、大学生になって水沢がどういう人物に成長したのかっていうのがありますので、そういう部分もしっかり創って、新しい水沢をお見せしたいと思っています。
――新体操も2年ぶりですよね。練習は大変ですか?
体力的には大変ですけど、僕自身新体操が好きなので全然苦じゃないんです。今までは体作りの為に筋トレしようと決めても、毎日はできなかったんですよ。でも、二ヶ月後の本番に向けて、もっと高く飛びたい、もっと綺麗に魅せたいっていう想いから、辛い筋トレでも毎日継続して出来ているんですよね。それって自分が新体操が好きだからなんだなって。だから筋肉痛になっても、早くこの筋肉痛がなくなるくらいの体を作りたいなって思いますね。

――新体操の練習はどれくらいの期間ですか?
早い人は3月位から始まっているみたいです。週に2回程度練習があって、僕は5月からは週2のペースで練習に参加しています。僕自身、ドラマで新体操の練習をしている時に、週に1.2回の練習だけじゃ身にならないことが沢山あることを学んで、やっぱり家での毎日の筋トレや体作りは大事だと考えて継続しています。本番が近づいて、倒立や3つバックをやろうと思っても急にできるものじゃないんですよ。今、これからの積み重ねが大事で、筋力トレーニングやどれだけ場数を踏んだかっていうのが後の結果となって出てくるので。例えば鹿倒立が不安だなって思っている子が居たら「こういう筋トレを毎日少しでもやった方が良いよ。」ってアドバイスしたりして、実際に皆それを実践してくれているんですよね。だからすごく成長が早いし、飲み込みも早くて。今回僕ははじめから結構高い目標を持って取り組んでいるんですけど、僕の目標が10だとして、皆の目標は5くらいだったらどうしよう、それをどうにか10に統一したいなと思っていたら、皆も最初から「10くらい行きたいよね。」って高い目標を掲げていて。だから僕も思ったことは言いやすいし、言っても嫌な顔もしないし、逆に「ありがとう。」って言ってくれるので、一緒に創っていて楽しいです。
――やはり、経験者である柳下さんのアドバイスは心強いですよね。
正直、自分の目標を2とか3で「これくらいで良いでしょ。」って設定している人にとっては、「10まで行こうぜ!」っていうのは「面倒くさい。」って思う人も中には居るじゃないですか。だから僕も初めは言いにくかったけど、それを言える仲にしたいなとは思っていたんです。でも皆が高い目標を持ってくれているので、これからがすごく楽しみです。
――では、もう既にチームワークはバツグンですか?
まだ日数がそんなに経っていなくて、今は新体操を一生懸命やるっていうテーマが大きいんですけど、新体操を通してコミュニケーションが取れてきているので、これからもっとチームワークを高めて行けると思っています。そういった部分での心配は一切ないですね。