――デビューのきっかけは?
ソニーミュージックのオーディションを受けたのがきっかけです。デビューが決まる間は、大阪のダンススクールに通ったりもしていました。2002年の12月にデビューが決まり、2003年の4月にデビューだったので、決まってからはあっという間でしたね。
――小さな頃から歌手になりたいと?
ずっと歌手になりたいと思っていたわけではなかったんですが、エンターテイメントの世界には憧れていました。最初はバレリーナになりたくて、その次はパレードで踊るお姉さん、それからダンサーになりたいとか(笑)。歌手になりたいと思ったのは一番最後でした。
――デビューが決まり、初レコーディングの時はいかがでしたか?
もともと人前に出ることが好きで、発表会とか大好きだったんです。でも、初めてのレコーディングの時はスタッフの方がいるほうが逆に歌いづらくて・・・、何を求められているのか、何を注意されているのかが分からず、ずっと自分自身にイライラしていました。その時は、スタジオの全部の窓にカーテンをつけてもらって(笑)。歌が好きだったのに、嫌いになるんじゃないかと思うくらい悩んだんですが、“これが自分の曲になるんだぁ”と期待する気持ちのほうが強かったです。
――世の中に玉置さんの曲が流れるわけですよね、周りのお友達の反応はいかがでしたか?
東京に引っ越すことも、デビューすることも、こういったお仕事をすることも地元の友達には言っていなかったので(笑)、相当びっくりしたと思いますよ。

――デビューされた翌年には、第18回日本ゴールドディスク大賞のニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞されましたが、これは自信に繋がったのでは?
頂いたときは全然実感が湧かなくて、“あっ、賞を頂いたのか。”という感じでした。最近やっと、自分のプロフィールを見て、凄い賞を頂いたんだなぁって(笑)。当時ももちろん嬉しい気持ちはあったんですが、そんなに自分のことを知っている人がいるはずがないと思っていたし、まだデビューしたこと自体も実感が湧いていなかったので、不思議な気分でした(笑)。
――その後もリリースを重ね全米でもCDをリリースされたり、LAでダンスレッスンやボイストレーニングをされたりと積極的に活動されてますよね。
アメリカに行って、今までの自分の視野が狭かったなぁと思いました。なんで今までコッチの世界に目を向けなかったんだろうって。だから、休みが取れたら行くようにしています。自分の引き出しも増えたし、“こういうものをやりたい!”と主張が出来るようにもなったし、自分のオリジナルを見つけたいという気持ちも強くなりました。
――仕事を通して、辛いなと思ったことはありますか?
そのままです(笑)。毎日楽しいですけど、辛いときもありますよ。デビューしたころは毎日が新鮮で真新しいですけど、続けていくにつれてそこにプレッシャーが加わるので・・・。前より良いものを、もっと良いものをって。自分自身プレッシャーは嫌いではないんですけど、悩みますね。ポジティブだと自分では思っていたんですけど、実はネガティブな人間なんじゃないかとか(笑)。
――いろいろと突き詰めていくタイプなんですね。
気にしぃ屋なんですよ。“コレがこうなったらどうしよう・・・”とか、自分で考えてへこんだりします(笑)。
――逆に良かったことは?
中学3年生でデビューして、学生らしい学校生活は送れていなかったなと思うんですけど、そのぶん他の人には味わえないような経験が出来て、沢山の人と出会えたことは良かったなと思います。いろんな人と話すことで刺激を受けたり学ぶこともあるし、何より自分の大好きな歌がお仕事になっているのもラッキーなことで、ライブでステージに立ちファンの方がペンライトを振ってくれているが見えると、歌手をやっていてよかったなぁと思います。

――去年に引き続き、今年もミュージカルにご出演されるそうですね。この舞台『ハイスクール・ミュージカル』へ向けて、今の心境は?
焦ってますけど(笑)、凄くお稽古場が楽しくて本当の学校みたいなんですよ。皆が仲良くて、そういう雰囲気を本番にも出していけたらいいなと思っています。
――ディズニー・チャンネルで放送されていた『ハイスクール・ミュージカル』の舞台版ということですが、このオリジナル作品はご覧になりましたか?
もう何回も見ました。出ている全員のキャラクターが濃くて、観ていて楽しい映画ですね。アトランタでも舞台化された『ハイスクール・ミュージカル』が公演されていて、それを観に行ったんですが、凄いんですよ。「この人たち、完璧だなぁ。」と、隙が全くなくて、本当に素晴らしかったです。
――玉置さんは、ヒロインの天才少女・ガブリエラ役を演じられますが、役作りはどのように?
ガブリエラは私と正反対なんですよ。私はどちらかというとバスケのキャプテンとかやるタイプで、ガブリエラのような控えめな感じではないし、男女問わずワイワイ騒いじゃう方なので。声のトーンを高めにしたり、バリバリの関西人気質を隠して(笑)、女のコらしく演じたいなぁと。でも、厭味もさらっと交わしたりもするし、気が弱いコではないので、そこを上手くアピールできればと思っています。
――ガブリエラと似ている部分は?
相手役のトロイに思ってもいない事を言って怒るシーンがあるんが、そういう部分は似てるかもしれないですね。思っていない事を言って、あとで後悔する・・・みたいな。負けず嫌いなんだと思います。