――デビューのきっかけは?
原宿のラ・フォーレの中でスカウトされました。お買い物中、事務所の人がずっと付いて来ているのに気が付いて、怖かったので走って逃げたんですが、追いかけられて声をかけられたんです(笑)。
――気が付いたということは、よくスカウトされていたんですか?
スカウトだけに限らず、色々な勧誘の声をかけられることも多かったので、ちょっと面倒だなと思って全て断っていました。スカウトされた当時は、既に大学生だったので年齢的にも無理だと思っていましたし、芸能界はすごく厳しい世界だと聞いていたので、自分が仕事として成立するぐらいにやっていけるとは思ってもいなかったんです。ですが、芸能スカウトの中でも、今の事務所が一番熱心にスカウトしに来られたので、その熱意に負けました(笑)。
――事務所の方々の熱心さとは?
最初、(事務所の方が)1人だったのが3人になり、丁寧にお断りをしようと思ったら、既に写真集の仕事が決まっているからと言われ、断り切れなくなってしまったんです(笑)。
――では、最初のお仕事は写真集ですか?
その前に、ヤングマガジンの巻末のグラビアが最初でした。
――最初にご自身のグラビアを見たときのご感想は?
エッチだなと思いました(笑)。自分の体を客観的に見たことがなかったですし、今まで他人事のように見ていたグラビア誌に出ている女のコと一緒になったんだという気恥ずかしさが大きかったですね。

――TV、ドラマ、ラジオ、映画に加え、昨年は宮藤官九郎書き下ろし舞台『鈍獣(どんじゅう)』にもご出演され、活躍の幅を広げていらっしゃいますが、デビューから今を振り返ってどんなことを思いますか?
私は、周りに人に背中を押してもらわないと何もできないタイプなんです。“次にコレをやりなさい”と宿題のように出されると、宿題はきっちりやるんですが、自分からコレをやりたいと持ってこられないタイプなので、デビューから今まで、事務所の方々に上手くレールを敷いてもらい、私はその上に乗っかっただけだと思っているんです。(事務所の)みんなの方向性が間違っていれば、私自身も間違っていたと思うし、言われたことを的確にやるということだけがずっと目標でした。それが上手くやってこれたからこそ今の“乙葉”があるんだと思います。昨年の舞台も、宮藤さんの作品であることや共演する方々も凄い方ばかりでプレッシャーもあり、決して自分からは入っていけなかったと思うんですが、それもまた、事務所の方々が背中を押してくれたからやれたんだと思います。
――“初舞台”というハードルを越えられた今のご感想は?
舞台は、やっぱりとてもレベルが高いですね。3か月間、同じことをやることの意味や、長い稽古期間の葛藤も沢山ありました。周囲の方々から教わることも多いですが、でも、自分で見付けていかなくてはいけないことも沢山あって凄く悩みもましたね。でもそのお陰で、その後のお仕事が凄く楽になったような気がします。
――3月19日で最終回を迎えた日本テレビ『ごくせん』では、白鳥ひとみ先生役でご出演され、大変な高視聴率でしたね?
嬉しいですね。自分が出ているドラマをみんなが観て、色んな方々から“観ているよ”と言われると、演じ甲斐もあります。
――仲間由紀恵さん演じるヤンクミと、東幹久さん演じる馬場先生と、白鳥先生で“3人トリオ”のようなシーンが多かったと思うんですが、撮影現場はいかがでしたか?
教師同士がとても仲が良くて、仲間さんと東さんと私のシーンは(撮影裏の)そのままを撮っている感じでした。撮影現場はとても楽しかったですね。
――演じた白鳥先生のキャラクターと乙葉さんご自身の性格と似ているところはありますか?
特に男性には、地で演じていると思われるようなんですが、私としては、白鳥先生のように恋愛にアクティブではないですし、好きな人にあんなに積極的にアプローチはできないので羨ましいと思う面もたくさんあれば、逆に疲れそうだなとも思ったり…(笑)。でも、白鳥先生のいつも明るいところは見習いたいなと思いますね。

――現在公開中の映画『Jam Filmes S』は、大ヒットにより3月5日(土)から渋谷シネ・ラ・セットで上映されることになりましたが、『HEAVEN SENT』で悪魔役を演じられましたご感想は?
楽しかったですね。イメージを壊すことはすごく好きで、メイクやセリフなど、私のイメージを持っている人が“裏切られた感”を持ってもらえたら嬉しいです。最後の悪魔が微笑むシーンでは、天使になったことを本当に喜んでいるのか、それとも全て策略だったのか…、どちらにでも捉えることができる笑みを浮べるんですが、現実の人間社会でも、そういう白黒つかない事ってたくさんあると思うんです。そんなグレーの部分が描かれている作品で、自分でも演じていて考えさせられることが多かったですね。
――高層ビルの屋上での撮影はいかがでしたか?
強風と寒さで大変でした。風が強い分、マイクでも声が拾えないので、後からアテレコを入れたり、セリフも言い慣れない言葉が多くて覚えるのも大変でした。
――出演者が少ないというのはいかがでしたか?
撮影前の本読みの段階で、人数の少ない分それぞれの意見が飛び交い、それをすり合わせることにかなり時間がかかりました。
――現在公開中の映画『いぬのえいが』にもご出演されていますが、犬と共演したご感想は?
犬は元々大好きで、可愛くて、楽しくて(笑)。役も自分に合っている役柄だったので演じやすかったですね。
――犬を飼われたことは?
柴犬とパピヨンを飼ってます。
――今回、パグとポメラニアンと共演されましたが?
犬の演技は愛執がありますし、パグは、鼻が“グフグフ”いって可愛かったですね。

――3月25日にセルフプロデュースによる写真集『SWEET HONEY』が発売となりますが、そのコンセプトは?
写真集を手にした人が、プライベートの私と本当に一緒に居るような感覚になれる写真集を作ろうと思いました。テレビを通してしか私を見たことがない人もたくさんいると思うので、そんな人のために出来るだけプライベートで見せるような顔を写真に収めたかったんです。とても身近な感じの写真に仕上がっていると思います。
――“可愛さ”と“大人”っぽさを表現されているそうですが…?
そうですね。写真集の中で着ている衣装も自分で考えました。とても大人っぽい衣装もあれば、部屋着でとてもナチュラルな感じの衣装もあります。どちらかと言うとナチュラルな感じを増やしたかったんですが、2年ぶりの写真集でもあったので、大人になった部分と見比べてほしいなと思います。
――撮影のシチュエーションは?
ホテルの一室と横浜の中華街を中心に、デート感覚で楽しんでもらえるような場所を選びました。
――24歳になった乙葉さんが考える“大人”っぽさとは?
私はブリジット・バルドーが好きなんですが、小悪魔な時もあり、セクシーでキュートな時もあり、ただ大人っぽいというだけではなく、色々な顔を持ち合わせている女性が理想的で憧れますね。
――撮影で大変だったことは?
寒かったことですね(笑)。撮影は1月だったんですが、夏のファッションで薄着だったので凄く大変でした。
――スタイルキープのために日頃気をつけていることや欠かさずやっている事はありますか?
バストのケアは毎日欠かさずしていますね。食べることは生きていて一番好きなことなので(笑)、セーブすることは無いですが、ストレスが溜まると暴食になりがちなので、出来るだけストレスを溜めないようには気をつけています。
――ちなみにストレス解消法は?
お家でDVDをたくさん観たり、ショッピングに出掛けたり、兎に角、気を紛らわすようにしてます(笑)。
――今回の写真集で一番気に入っている写真は?
表紙の次のページに、ピンクのお部屋で、ピンクの部屋着を着てベッドではしゃいでいるカットがあるんですが、ピンクが大好きなのでそれが一番気に入ってますね。
――今後、どんな活動をされていきたいですか?
ん……ぼちぼち(笑)働いていきたいですね。自分に負担をかけず、楽しんで人生を送れたらいいなと思います。
――今、挑戦したいことってありますか?
今、英語を習っているんですが、英語を話せるようになりたいので英語の番組をやってみたいですね。
――最後に、ファンの方々へメッセージを。
最近、ファンの方々とお会いする機会がなくて凄く寂しいなと思っているんですが、ファンの方々の少しでも力になれる存在でいれたらいいなと思うので、これからも頑張っていきたいと思います。応援してください!!