――お二人は大学時代のサークルで知り合ったそうですが?
田中:旅行サークルです。国内旅行で全員パスポートを持ってない人たちの集まりで…。
山根:いや、持ってる人もいたと思いますけど、海外旅行は一回も行ったことがないんです。
田中:基本的にサークル活動で忙しいんですよ。火、金か?月、金か??
山根:火、金だよ。
田中:火、金に集まらなきゃいけないんですよ。いろんな大学から集まってるので、広島市内に十二畳ぐらいの事務所を借りて、そこに集まってミーティングをするんです。どうやったら旅行に安くいけるかとか、どこのバス会社が安いとか、団体だとどのぐらい割引になるのかとか、話し合うんです。旅行には(サークルの)メンバープラス、一般の大学生も呼ぶんで結構本格的で、(株)JTBのマネをするみたいな感じなんです。だから、バイトするヒマがないんです。金曜日にバイトが入ってもミーティングに行かなくちゃいけないから。だから、国内(旅行)なんです。ミーティングしてるヒマがあったら、バイトした方がいい所に行けたと思うんですけど、それは誰も気づかなかったですね。

――サークルに入った時期は?
二人:同じ時期ですね。
田中:サークルに入る大学一年生のときですから…。でも僕は最初、ヨット部も掛け持ちしてました。大学生っぽいじゃないですか?シー・スポーツみたいのって……あっ、マリン・スポーツだ!マリン・スポーツって!(笑)
山根:田中さん、それまで山育ちだったんで…。
田中:ヨット部に入って三ヶ月経った時に、ヨット部の部長から「おまえ、ヨット部と旅行サークルどっち取るんだ!」って言われて、部長は引き止める自信があって言ったんだと思うんですけど、「じゃぁ、辞めます!」って(笑)。やっぱり難しかったですねぇ。ヨットを保管する時は、陸に引き揚げなきゃいけないんですけど、運んでいる途中にメチャメチャ重いから足元を見るの忘れて、ガツン!と足を思いっきりぶつけて「痛いっ痛いっ!」って言ったら、「おまえ、ヨット置くまで絶対放すなよっ!」って言われて、ヨットを置いてから足を見たら、ものすっごい血が出てたんで、ウワ~ッ!って、もうヨット部に残るテンションが一気に下がったんですよね。
山根:まっ、フツーですけどね、ヨット部で、ヨットをみんなで持っている時に手を放しちゃいけないことぐらいは。
田中:(声裏返り)でも、すっごい痛かったのよ! 海は、凄いバイ菌があるってイメージがあったんですっ!だから…。
山根:サッカー部だって、転んで血まみれ、土まみれになることだってあるよ!
田中:海が、ものすっごい汚いんですよ。そこでケガしたら、足が腐っちゃうんじゃないかと思って、それどころじゃなかったんです。
山根:あ~、はじめて海を見たからね、田中さんは…。
――お互いの第一印象は?
田中:気持ち悪かったです!
山根:もう最低です。皆が最初に思うのと一緒ですよ。田中さんは、今までに見たことのない“デカさ”と“猫背”で…。
田中:“皆が最初に見たときと一緒”と言えば、分かりやすいと思います。
――でも、お互いに気は合ったんですよね?
田中:合わなかったんですよ。
山根:俺は、田中さんのことを“エラい大学デビューの人だなぁ”って思ってたんですよ。サークルでも頑張ってたし、きっと高校時代も楽しいことが無かったんだろうなぁって。
田中:(声強…)大学生は、大学デビューするのは良いことだと思いまーすっ!でも、山根はすっごい態度が悪かったんですよ。山根ともう一人、タカモト君っていうのがいて、この二人があまりにも態度が悪いから、先輩もあからさまに「なんでアイツいるんだよ」みたいなことを言うんですよ(笑)。普通そこまで言われたら(サークルを)辞めるじゃないですか?でも、また辞めないんですよ!
山根:居心地が良かったんで(笑)。
田中:夏にキャンプに行ったら、普通は最初から参加してテントを建てたりするじゃないですか?ところが山根は、テント建てたりして面倒臭いことが終わった頃に、タカモト君と二人で、車で登場するんですよ(笑)。
山根:はい、個人主義です(笑)。いま考えても悪いコトしたなとは思いますけどね。テント建てたりとか、面倒臭いことを一緒にやるから、みんなは仲良くなったりしてるワケですけど。まぁ…うまく馴染めず(笑)。

――タイトルの“88”は?
田中:前回の『ナタリー』が広島の遊園地の名前で今は無いんですけど、今回は広島カープの山本浩二監督の現役時代の背番号“8番”で、今は永久欠番なんです。『ナタリー』も『8』も広島繋がりで今は無いんですよ。 裏コンセプトとして、単独ライブの分数を合計88分で終わらせようってことになって、第1回目のライブは88分30秒で終わったんですよ!
――はいはいはい・・・。
山根:もっとビックリすると思ったの?
田中:いや…、88分30秒になる前に“88分で終わらせよう”っていうのは決めてたことなんで…。
――30秒、はみ出しちゃったわけですね?
田中:そうなんですが…。(声強…)もうこのコト言うのやめよっ!!ホントに響かないヒトだなぁ…(笑)。
――スミマセン!(笑)
田中:いや、いいんです。
――田中さんは、いつもルノアール』でネタを考えているそうですね?
田中:そうそう、よくご存知ですね。ルノアールに行き過ぎて、店員さんからこの位(指で5ミリぐらい幅を作り)のサービス券を貰ったんですよ。ルノアールって高級なお店っていうイメージがあったんで、“ルノアールにサービス券あるんだ!”ってちょっとショックだったんですよね。 でもルノアールはいいですよ。一日休みあったらルノアールでネタ書いて、ちょっとこのルノアール飽きたなあって思ったら、あっちのルノアール行こうって、ルノアールのハシゴをするんですよ。
――今回のDVDで、気に入っているネタは?
田中:どれにしようかな~。インタビュー度に毎回変えているんですよ(笑)。えーーーっと、じゃあ「はじめてのあいさつマニアックランキング」!!これは、ネタも兎も角、昔のアンガールズが垣間見れるので、これはイイですよ。25歳ぐらいのアンガールズが観れます!「どうもアンガールズです!」って言って、ちょっとハスに構えているところがオススメです。
山根:ビビってたんですよ。頑張って“東京に負けちゃダメだ!”と思ってあの体勢になってたんだと思います。
田中:初々しいですよ。喋り方も叫び過ぎてるんで(笑)。もうちょっと落ち着いて言ってもウケるよってところも「○×?%!◇&#△ーっ(強)!!」って、そんなに言わなくても伝わるよって感じなんですよ(笑)。
――ショートコントの「ジャンガジャンガ~♪」のフレーズってどうやって生まれたんですか?
田中:あれは、ショートコントを合同ライブでギャルソンズと4人でやっていたんですよ。その中の一つで「寄り道カルテット」っていうネタがあって、これが山根とボクとコカド君っていう3人でショートコントをやって、オチのところでギターのキラ君が武藤敬司(全日本プロレス)のマネ(中指、薬指、親指を付け口から左右に両手を広げる)をして登場するんですよ。で、ギャルソンズが解散して、もったいないからオレ達でやることにしたんですけど、ギターを弾ける人がいないから口で言うしかなくなって、「ジャンガジャンガ~♪」はギターを掻き鳴らしている音です。

――耳に残りますね?
田中:残ってくれたら幸いです。
山根:たまたまですね。
田中:でも、あのギターのメロディは、キラ君の著作権なんです。キラ君は結婚をして大阪に帰ったんですけど、断ってないので言わなきゃいけないんですけど、電話番号変わっちゃってて…。
山根:この動きも三人で考えたものだから、若干使われる可能性もありますね。
田中:そうそう。
――今回、初回限定でステッカーが同梱されているそうですが?
山根:前回の『ナタリー』は、初回版がかなり少なかったらしいんですけど、今回は多めに作っているみたいです。
田中:前回は四角なんですけど、今回は丸が基調のステッカーで。
山根:マネージャーさんとTDKの方が打合せしてくれて、上手いこと出来上がってます。
田中:(デザインは)ウチのマネージャーの趣味ですね。
山根:マネージャーが“できる人”なんですよ。
――DVD発売イベントがあるそうですが?
田中:2月25日(金)には、大阪のタワーレコード難波店でトーク&握手会、3月5日(土)には、東京ドームシティ ラクーアでDVD発売記念ミニライブ&握手会を行います。
山根:詳しくは、アンガールズのホームページを見て下さい。
――今後の活動予定は?
田中:ネタ番組はやってみたいですし、勿論、単独ライブっていう舞台は毎年やっていきたいですね。あとは、自分たちのポジションを確立していきたいよねっ? 山根、それでいい?
山根:そういう感じです。今後の活動はワタナベエンターテイメントのホームページを見て下さい!
――最後に、ファンの方々へメッセージを。
田中:DVD『アンガールズ単独ライブ~88~』が発売になりました。自信を持ってお届けできる内容になってます。いつものアンガールズ以外のところがたっぷり入ってます。勿論、いつものアンガールズの「ジャンガジャンガ~♪」然り、入ってますのでご堪能ください。
山根:よろしくお願いします!