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NIKKA WHISKY(ニッカウヰスキー)
〈ニッカ〉シングルモルト宮城峡
税込7,700円
日本では、しきたりに則った正式な進物には、奉書に水引、のしを用いてきました。けれども現代、特に一般的な進物や親しい間柄の場合には、用途別に水引やのしを印刷した掛紙を使用します。これは品物をむき出しにして贈るのは失礼なので、品物を覆う意味できれいな紙で包み、こよりで結んで贈った昔の形が形式化したものです。
「のし」とは鮑(あわび)を薄く切った「のし鮑」の略です。現代では「折りのし」といって、紅白の紙を雛人形のように折り、その中に短冊型に切った黄色い紙片を包み込んでいます。この黄色い紙片が、のし鮑が変化したものです。日本の贈りもののルーツは、神に生ぐさもの(魚・肉)を供えたことからきており、贈りものにのしをつけるのは、その品物がけがれていないしるしでした。なお、鮮魚や肉を贈る場合は、生ぐさが重複するので、のしはつけず、その代わり笹の葉を敷いていました。現代ではお中元、お歳暮をはじめ多様な贈りもので、鮮魚や肉を贈る場合にも、のしをつけるようになっています。
また一般的に、のしが印刷された慶事用の印刷掛け紙を「のし紙」と呼ぶこともありますが、弔事の時は「のし」は印刷されないので「掛紙」と呼びます。
のし紙には、品物を覆うように掛ける通常ののし紙と、細長い「短冊のし」があります。またのし紙の掛け方には、品物に直接のし紙をかけてから包装紙で包む「内のし(中のし)」と、包装紙の上からのしをかける「外のし」があります。
短冊のしは、「のし紙(掛紙)」を簡略化したもので細長く、のし紙(掛紙)を品物の右上部に貼ります。のし紙(掛紙)よりも小さな品物や、通常ののし紙(掛紙)よりも使う紙の面積が少ないというエコの観点で使われることが増えてきています。短冊のしを使用する場合は、箱の右上に短冊のしを貼りその上から帯状の包装紙をかける場合と、箱の右上に短冊のしを貼りその上から全体を包装紙で包む完全包装の場合があります。
品物に直接のし紙(掛紙)を掛けてから包装紙で包む「内のし(中のし)」は、控え目な印象を持たせたい場合や、パーソナルに渡す際に用いられます。また、宅配便や郵送で送る際は、配送途中でのし紙が破れたり汚れたりする可能性があるので、内のしを選ぶとよいでしょう。なお、内のし(中のし)と外のしの選び方は、地域によっても異なります。
包装紙の上からのし紙(掛紙)を掛ける「外のし」は、気持ちを強く表したい場合に使用します。外のしを選択するのは、例えば記念品や開店のお知らせ、選挙の陣中見舞いなど、お名前を広める、広く渡す場合などです。配送ではなく手渡しする場合も外のしがよいでしょう。なお、内のし(中のし)と外のしの選び方は、地域によっても異なります。
※高島屋オンラインストアでは基本的に「内のし」でお届けいたします。商品により短冊のしをつけてお届けとなる場合や、商品の性質などにより、のし紙(掛紙)をおつけできない場合もございます。
お中元ののし紙は、右上部にのしがあり、紅白5本蝶結びの水引が使われます。のし紙(掛紙)の上部中央には、目的に合わせた表書きを書きます。表書きの書き方は、書く文字の大きさに合わせて、上から一字分ほど空けて書き始めます。最後の字と水引の間にも、一文字分空くようにします。文字数が多い場合は、もっと上から書き出しても構いません。
表書きは、6月下旬から7月15日頃までに贈る場合は「お中元」、7月15日から立秋(8月8日頃)までの場合は「暑中御見舞」に、立秋以降は「残暑御見舞」と書きます。贈り先が目上の方の場合は、それぞれ「暑中お伺い」「残暑お伺い」と書きます。
※高島屋オンラインストアでは「暑中お伺い」「残暑御見舞」ののし紙(掛紙)をご用意しております。
中元とはもともとは道教の習俗の1つで、旧暦7月15日のことを指します。この日に開催されていた祭りに、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)が混ざり、祖先の霊を供養する日とされるようになりました。江戸時代以降は盆の礼として、親類やお世話になった人に贈りものをする習慣へと発展して、現在はお世話になった人に日頃の感謝の気持ちで贈る夏のご挨拶となりました。
お中元の時期は、最近では6月下旬から7月15日頃までに贈るのが一般的です。
お歳暮ののし紙は、右上部にのしがあり、紅白5本蝶結びの水引が使われます。のし紙(掛紙)の上部中央には、目的に合わせた表書きを書きます。表書きの書き方は、書く文字の大きさに合わせて、上から一字分ほど空けて書き始めます。最後の字と水引の間にも、一文字分空くようにします。文字数が多い場合は、もっと上から書き出しても構いません。
お歳暮を贈る期間は、12月上旬から25日頃までが一般的ですが、最近では11月下旬から贈る方も増えています。表書きは年内であれば「お歳暮」、年を越した場合は「お年賀」「寒中御見舞」と書きます。今年お世話になり今回だけの贈り物の場合は「御礼」「粗品」と書きます。
お歳暮の起源は、江戸時代までさかのぼります。毎年2回の盆と暮れの時期に、長屋の大家さんや取引先に対して「日頃お世話になっています。これからもよろしくお願いします」という意味を込めて、店子や商人が贈りものを持参したのが始まりの1つといわれています。それが商習慣と結びつき、現在のように日頃お世話になっている方々に対した1年の締めくくりにお礼の気持ちとして贈るものになりました。
お歳暮を贈る期間は、12月上旬から25日頃までが適当とされます。最近では11月下旬から贈る方も増えています。
表書きは毛筆を用います。万年筆やボールペンで書くのは避けましょう。書体は楷書が一般的です。色は黒を用いますが、地域によって異なる場合があります。書く際は、のしにかからないように注意しましょう。
お中元の表書きには6月下旬から7月15日頃までに贈る場合は「お中元」、7月15日頃を過ぎたら「暑中お伺い」「暑中御見舞」とし、立秋(8月8日か9日)を過ぎたら「残暑お伺い」「残暑御見舞」として贈ります。
お歳暮の表書きには年内であれば「お歳暮」、年を越した場合は「お年賀」「寒中御見舞」と書きます。今年お世話になり今回だけの贈りものの場合は「御礼」「粗品」と書きます。
四文字の表書きは「死文字」といって気にされる方もいらっしゃいます。「暑中お伺」や「寒中見舞」のように四文字になってしまう場合は、「暑中お伺い」「寒中御見舞」のように五文字にして小さく書く、または二行にするか、やむを得ず四文字とする場合は二行にして二文字並びとするとよいでしょう。
のし紙(掛紙)の名入れは、贈り主が個人か複数か、会社かによってそれぞれマナーが異なります。ここではそれぞれの例をご紹介します。
名入れで個人名のみを記載する場合、上段の表書きに対して、下段中央に、表書きよりやや小さめに名前を書きます。水引の中心に沿って一直線に書きます。姓のみでも問題ありませんが、フルネームを書いても構いません。
会社名・肩書き・住所などを記載する場合、氏名の右側に、小さめに会社名・肩書き・住所などを記入します。その左側に氏名を書きます。氏名は、会社名・肩書き・住所などより大きめに、表書きよりはやや小さめになる大きさで書きます。
送り先の宛名を記載する場合、表書きの上段左、やや上に小さく「〇〇 〇〇様」と先様の氏名を書きます。表書きや名入れの氏名より小さい大きさで書くとよいでしょう。贈り主の名前は下段中央に、表書きより小さめに書きます。
連名で代表者の氏名のみを記載する場合、代表者氏名を下段中央に、表書きよりやや小さめに書きます。代表者氏名の左側に、代表者氏名より小さく「外(他)一同」と記載します。他の人の氏名を書いた紙は中に入れます。
連名を記載する場合、下段に目上の人の名前を右から左へ順に書き入れます。連名で3名程度までとします。左上に宛名を入れる場合は、目上の人の名前を左から右へ順に書き入れます。連名で3名程度までとします。名前は表書きより小さく書きます。宛名は、贈り主の名前より小さく、「〇〇 〇〇様」と先様の名前を記載します。
贈り主が連名で多人数の場合、下段中央に会社名、部署名、グループ名など「○○一同」と書きます。「有志一同」と書く場合は、全員の氏名を書いた紙を中に入れます。連名は、上段の表書きよりやや小さめに書きます。
喪中の場合は、時期や心配り、地域などに注意しながら、贈ることが必要となります。
先方が喪中である場合、例年挨拶をしている方であれば、お中元・お歳暮を贈っても問題ありません。品物は生ぐさものや華やかな花などは避けましょう。慰めのメッセージを同封するなど、心配りをすることが必要です。四十九日までは差し控えて、忌明け後に贈りましょう。忌明けがお中元・お歳暮の時期から遅れた場合、「暑中お伺い」「残暑お伺い」「寒中御見舞」と表書きを入れて贈るとよいでしょう。
自分が喪中である場合、忌明け後に例年挨拶をしている方へお中元・お歳暮を贈っても問題ありません。品物は、華やかな花などは避けます。京都、名古屋、堺、山陰地方では、忌明け前に贈る場合、水引なし、のしなしの杉紙を使用します。
お中元やお歳暮につける、のしや名入れなどについての基本的なルールをご紹介いたしました。日頃からお世話になっている方にお届けするお中元・お歳暮ですから、マナーを守って、相手に喜んでいただける贈りものにしたいものですね。
※贈答のマナーやしきたりには諸説あり、また各地・各家の伝統やならわしによって異なる場合がございます。
※のし紙(掛紙)のイラストは、表書きのうち代表的なものを記載しています。