熊本発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
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達人指南
現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。
熊本県の南部に位置する人吉・球磨エリアでは、日本三大急流の一つとして知られる球磨川を下るラフティングやキャニオニングが体験できる。時には激流を越えることもあり、スリリングで迫力満点だ。球磨川の自然を全身で体感しよう。
球磨川で体験できるアウトドアスポーツ「ラフティング」は、20年以上前に始まって以来、多くの人々を魅了してきた。4人~8人の乗客は、自分たちでパドルを操作し、力を合わせながらゴムボートで球磨川を下っていく。次々に出現する難所を突破していく爽快感は、体験した人にしかわからない。ゴムボートには球磨川の流れを知り尽くしたリバーガイドが1人ずつ乗船し、安全に楽しくガイドしてくれる。球磨川の自然を愛するリバーガイドに、球磨川ラフティングの魅力を教えてもらった。取材/熊本の編集プロダクション「ポルト」、2015年 10月九州ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集
[たびらいセレクション]
(おおつき まさみ) 大槻 雅美さん
日本三大急流の一つである球磨川は、全長約115キロに及び、宮崎県との県境にある水源から人吉盆地を貫流し、八代平野を通って不知火海に注いでいる。球磨川ラフティングでは、1日コースの場合で、人吉市から球磨村にかけて約13キロの流れを専用のゴムボートで下っていく。球磨川の水量は年間を通して安定しているため、ラフティングも一年中体験できる。コースの前半は流れが比較的緩やかなので、ウォーミングアップにちょうどよく、リバーガイドが球磨川の魅力を語ってくれる。ボートを漕ぎながら目線を上げると、川の上からしか見ることができない渓谷の絶景が広がる。春は桜、秋は紅葉などの四季折々の自然のほか、川沿いの線路を走る「SL人吉」の姿を見られることもある。
コースの後半に向かうにつれて、流れは激しくなっていく。襲いかかってくる荒波は、高さ1メートルを越えることも。さらに終盤になると、「二俣の瀬」や「修理の瀬」、「網場の瀬(あばのせ)」など「球磨川の五大瀬」と呼ばれる大小の早瀬が待ち受けている。緩やかな前半から早瀬が続く終盤に向かって、少しずつ川に慣れていくコースが自然にできあがっている。「こんなにバラエティに富んだ流れを体験できる場所は、他にないのでは? 何回体験しても飽きないコースなので、リピーターの方も多いですよ」と達人・大槻さんは言う。大槻さんが所属する会社「ランドアース」が球磨川で初めてラフティングを実施したのは、今から20年以上前のこと。当初はラフティングが全く世間に知られておらず、年間の体験者数はわずか8人程度だった。その後、少しずつ認知されるとともに体験者が増加して、現在では約20社が球磨川ラフティングを実施するまでに。ラフティングを目的に県外から人吉・球磨エリアを訪れる人も多く、年間の体験者数は全体で4万人を超えるという。
ラフティングの最大の魅力は、自然をダイレクトに体感できること。川の流れに逆らって力一杯漕いで進んだり、意図せず岩にぶつかったりしながら、リバーガイドの指示に従って目の前に立ちはだかる困難を一つ一つ乗り越えていく。ボートの定員は4~8人なので、少人数で申し込んだ場合には、初対面の人と同じボートに乗り合わせることもある。「ラフティングはチームプレーが大事。川を進むにつれ、知らない人同士でも自然にチームプレーが生まれていきます」と大槻さん。力強い自然に立ち向かうために、いつの間にか同じボートの乗客全員で協力し合い、一体感が生まれていくのが面白い。さらにコースの途中では、リバーガイドがさまざまな仕掛けをして楽しませてくれる。ボートから降りて泳ぐこともあれば、ボートが転覆して体一つで流されることもある。ずぶ濡れになり流されながら、全身で川を体感できるのもラフティングの醍醐味だ。もちろん安全面では、常にリバーガイドが目を光らせている。危険が迫っている場合は、すぐにガイドが手助けしてくれるので安心だ。
体を使うラフティングだからこそ、コースを進むにつれて、乗客とリバーガイドの間にも一体感が生まれてくる。ガイドが乗客と一緒に川に飛び込んだり、時にはボートから乗客を落としたりすることも。もちろん、乗客一人一人の身体能力などを見極めて、安全に細心の注意を払った上でのこと。川の水量や流れの速さにも常に神経を張り巡らせている。「お客さん全員とよく話し、距離を縮めながら、一緒に楽しむようにしています」と大槻さんもにっこり。ラフティングでは、リバーガイドと乗客のコミュニケーションも不可欠なのだ。また、コース前半には高さ3メートルの断崖から川に飛び込む「3メートルジャンプ」のポイントが登場する。「皆さん一度頭まで濡れたら、あとは童心に返ったように川遊びを楽しまれます。川の中では大人も子どもも変わらないですね」(大槻さん)さらに中盤には、「コードレスバンジー」と呼ばれる7メートルジャンプのスポットが出現するが、これは3メートルジャンプをクリアした人だけが挑戦できる。川面が遥か下方に見え、思わず足がすくんでしまう。終盤は難所の連続だ。短い瀬が続く「ザクザクウェーブ」や、コースを代表する急流ポイント“球磨川の五大瀬”などを、全員で呼吸を合わせて急流を乗り切っていく達成感が味わえる。
球磨川の新たな楽しみ方として近年、注目を集めているのが、球磨川キャニオニング。キャニオニングとは、自分の身一つで川を下って行く水遊び。ラフティングよりも上流の渓谷をロープなどの道具を駆使しながら、時には腕力のみで下っていくダイナミックなアクティビティだ。沢は天然のウォータースライダーとなる。ラフティングがチームプレーだとすれば、キャニオニングは個人プレー。仲間と助け合いながらも、最終的には個々の力で進んでいく。ラフティングよりも難易度が高いので、ある程度体力に自信がある人におすすめだ。観光を楽しむならホテル選びも重要!ホテル・宿を見つけて、旅行に行こう!
思いっきりラフティングを満喫したら、疲れはその日のうちに癒やしておこう。ラフティングは温泉入浴とセットになっている場合が多いが、球磨川周辺には良質の温泉が点在しているので、温泉巡りを楽しむのもおすすめ。
人吉を訪れたら、ぜひ立ち寄ってほしい食事処を紹介。老舗のうなぎから絶品イタリアンまで、人吉にはグルメがそろっている。
人吉・球磨エリアを訪れたら、相良藩700年の歴史やダイナミックな自然を感じられる観光スポットを巡ってみよう。九州最大級のスケールを誇る鍾乳洞から由緒正しい国宝の神社まで。
ランドアースhttp://www.landearth.co.jp/【住所】熊本県球磨郡球磨村渡1379-1【電話番号(問い合わせ)】0966-34-7222【料金】・ラフティング 1日……通常1万3800円、11月~3月は1万2800円 半日……通常8000円、11月~3月は7000円・キャニオニング 1日……通常1万3800円 半日……通常8000円、11月~3月は7000円※学生割引あり
人吉インターチェンジから県道54号・国道445号・219号経由で約9キロ、約15分
JR肥薩線渡駅から徒歩すぐ
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谷間から見る球磨川の光景
川岸の桜や紅葉など、季節ごとに球磨川の自然は移り変わる。急流を下るスリルとともに球磨川の自然に魅了されて、二度三度とラフティングを体験するリピーターも多い。違う季節に体験してみると、また違った光景が広がっているのも魅力だ。
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