沖縄の民謡居酒屋を楽しむ! おすすめ情報
どこにいても民謡が流れている沖縄。観光客が集まる施設や飲食店だけでなく、地元の人が利用する食堂や居酒屋でもBGMは民謡という店が多くあります。そんな民謡を生演奏で楽しめるのが、民謡居酒屋です。
沖縄にいるとよく耳にする沖縄民謡。三線の音色と独特な歌いまわしを聴いていると、自然と癒やされてくるから不思議です。そんな民謡を間近で堪能できるのが民謡居酒屋。おいしい沖縄料理と泡盛を味わいながら、沖縄民謡の生演奏が聞けるのは、沖縄旅行の醍醐味ではないでしょうか。民謡居酒屋に足しげく通う達人に、民謡居酒屋の魅力や楽しみ方について教えてもらいました。
取材日/2014年 3月 取材者/嘉手川学
更新日/2018年12月
《この記事を読む人におすすめの情報》
沖縄の民謡居酒屋はさまざまな楽しみ方がある
一言に民謡居酒屋と言えども形態はさまざまです。若手のミュージシャンが活躍する店や、昔からの大物の歌手が連日歌う店、各テーブルで演奏してくれる店や料理が充実した店などあります。
かつての民謡居酒屋は、夜9時頃にオープンして、演奏はお客さんがある程度入ってからスタートするので、決まった演奏時間はなかありませんでした。おおまなか時間は決まっていましたが、客の入りによって10時の演奏が11時や12時になることもよくありました。そんな昔ながらの店では、歌謡曲を歌うことは少なく、沖縄民謡を中心に演奏されるので、コアなファンが多くいます。
沖縄民謡に詳しくはないですが、一度聞いてみたいという初心者や観光客におすすめなのは国際通りやその周辺の店。おいしい沖縄料理、泡盛と沖縄民謡が一度に味わえるような店が増えてきました。民謡歌手が各テーブルを回り、目の前で生演奏してくれる店も登場。観光客でも気軽に民謡が楽しめるよう早い時間からライブを披露する店もあり、家族連れにも喜ばれています。
沖縄料理と一緒に沖縄民謡を楽しもう
沖縄に来たら、沖縄料理と民謡を楽しみたいですね。おいしい料理をたらふく食べて沖縄民謡が聞ける店はいい店です。最近では料理が充実した店が増えてきました。「カラハーイ」や「島唄と琉球料理北谷ダイニング」は定番の沖縄料理をはじめ、近海の魚介類を使った料理、石垣牛やあぐーを使った肉料理、沖縄食材を使ったオリジナルメニューなど種類も豊富。「ぱいかじ上之屋店」は地元のビジネスマン御用達の店で料理がおいしいと評判です。国際通りにある「沖縄地料理あんがま」「島唄と自料理とぅばらーま」は県内にいくつもの姉妹店があります。どの料理もしっかりと作られており、味には定評があります。同じく国際通りの「島唄ライブ鳩間島」の歌い手の吉川さんは南城市知念の漁協の買受人でもあり、毎朝、自分で競り落としてきた魚介類を店で出しており、海産物料理が人気だといいます。中でももずくの天ぷらは外がパリッと揚がって中はふっくらとしており、これを目当てに来店するファンもいます。
お腹いっぱいで気分良く民謡ライブを楽しみ、最後はカチャーシー(沖縄の祝いの場で踊られる即興の踊り)で盛り上がりたいものですね。
沖縄民謡界の大物の生演奏が聞けるのが沖縄旅行ならではの魅力
若手からベテランまで多くの民謡歌手がいますが、民謡居酒屋の中には大ベテランや超大物が連日のように出演している店もあります。大物の演奏を生で聴けるのは、沖縄旅行ならでは魅力です。
オキナワンポップスブームの火付け役として、沖縄音楽を世に知らしめた「りんけんバンド」は毎週土曜日、北谷の「カラハーイ」に出演しています。「絹の声」と評される伸びやかな声で、日本全国にファンがいる大城美佐子さんは、自分の店「島思い(しまうむい)」でリクエストがあれば歌っています。また、沖縄民謡界を代表する重鎮の神谷幸一さんが歌っているのが沖縄市の「花ぬ島」。沖縄民謡界の歌姫と呼ばれている我如古(がねこ)より子さんは自身の店「民謡ステージ姫」に出演。坂本龍一さんのツアーに参加して世界を飛び回ったことも有名です。
そのほか、「喜納昌吉とチャンプルーズ」や饒辺(よへん)愛子さん、山里ユキさん、饒辺勝子さん、上原正吉さん、初代ネーネーズの一人の吉田康子さんなど、民謡居酒屋ではビッグネームの面々が連日のようにステージに立ち、お客さんを民謡の世界に誘っています。
沖縄民謡居酒屋のおすすめの過ごし方は、「はしご」
沖縄民謡を徹底的に楽しむならば、民謡居酒屋のはしごをしてみましょう。問題はコースをどうするかです。まず、食事を楽しみながら夜7時頃には民謡が聴ける店で軽く過ごしたいですね。食事と1回目の演奏を聴き終えたら、次は9時頃からライブが始まる店に移動。歌い手の気分とお客さんの盛り上がりで演奏時間が長くなる店が理想的です。おいしい泡盛と民謡で気分は最高潮。最後は沖縄民謡界の大物がいる昔ながらの老舗の民謡酒場がおすすめです。泡盛を味わいながら、本格的な民謡をじっくり聴いてみるのもいいですよ。民謡は聴き続けていると好きになっていく求心力というか、人をひきつける力があるのかもしれません。