1. 「道の駅かでな」嘉手納基地を一望

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

「道の駅かでな」嘉手納基地を一望

  嘉手納空軍基地と隣り合わせにある道の駅かでなでは、沖縄の物産やグルメを楽しむだけでなく、基地と共にある沖縄の日常を垣間見ることができます。

天に昇る白い龍が道の駅かでなのシンボルだ

  沖縄本島中部の北谷町(ちゃたんちょう)と沖縄市、読谷村(よみたんそん)に挟まれるように位置する嘉手納町(かでなちょう)にある道の駅かでなは、那覇空港から沖縄本島北部に向かうちょうど中間あたりにあり、長時間のドライブの休憩に最適な場所です。
 地元のお土産が買える物販店やレストランの施設もあり道の駅として機能していますが、ここではぜひ基地のある沖縄の暮らしを目と耳と体で体験したいですね。極東最大規模である嘉手納空軍基地を一望できる屋上展望場と、学習展示室をのぞくことで、沖縄の歴史や日常風景を感じることができるはずです。

更新日/2015年 12月

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渡口 朋子 さん
(とぐち ともこ)
渡口 朋子 さん

道の駅かでなの達人
  道の駅かでな駅長。生まれも育ちも嘉手納町の生粋の嘉手納人。2003年に道の駅かでなができた当初より勤務し、10周年を迎えた2013年の7月から駅長に。年間20万人が訪れるうち、約8割が修学旅行生だといいますが、平和学習の一環としても、実際に巨大な基地を目の当たりにする嘉手納の状況を知ってもらいたいという強い思いを抱いています。

達人が語る道の駅かでなの見どころ

週末市には地元客も訪れにぎわいを見せます

  町の面積の約83%が嘉手納空軍基地と嘉手納弾薬庫として使用されている嘉手納町は、農業をする耕作地も少ないため、現在道の駅かでなには、農作物直売所が併設されていません。けれども道の駅かでなから基地を見下ろすと、フェンスと基地の防音壁との間に、狭いながら野菜を栽培している畑を見ることができます。これは黙認耕作地といい、基地内に何カ所かある畑で農業をすることが許されているのだといいます。「嘉手納町内の農家さんを支援するという意味もあって、毎月第4土曜には週末市を開催しています。この日には、野菜をはじめさまざまな加工品や、地元の作家さんの工芸品、漆喰シーサーなどの手作り品も販売されます。ミニライブもあって、地元客と観光客が一緒になって盛り上がるんですよ」と渡口さんは言います。

嘉手納町はサツマイモ発祥の地

道の駅かでな敷地内にある野國總管(のぐにそうかん)の像

  また嘉手納町は中国から沖縄にサツマイモの苗を持ち込んだ野國總管の出身地として、サツマイモ発祥の地としても知られています。「嘉手納町の土地に合った特産品の芋を開発しようと、研究を重ね、カボチャのような鮮やかな黄色が特徴の“野国いも”が栽培されるようになりました」。芋の風味を生かした野国いものペーストは、プリンやぜんざい、ロールケーキやソフトクリームに使われて嘉手納町の特産品となっています。「この野国いもは、嘉手納町以外には出さないと決めて、毎年10月の野國總管まつりや1月に道の駅かでなを会場に開催される嘉手納町産業まつりだけで、焼き芋や生芋が販売されます。めったに手に入らないとあって、とっても人気なんですよ」。もちろん道の駅かでなでも野国いもペーストを使ったソフトクリームや、サーターアンダギー(沖縄の揚げ菓子)を食べることができますよ。

屋上展望場から見る嘉手納空軍基地

安保の丘と戦闘機と、騒音を表示する嘉手納町のキャラクター

  嘉手納空軍基地には4000メートル級の滑走路が2本あり、広さは東京ドーム420個分と日本最大級の規模を誇ります。これだけの大きな基地を見渡せるのは沖縄県内でも道の駅かでなだけです。県道をはさみ向かい側にある安保の丘(あんぽのおか)は、基地が見える場所として以前から修学旅行生や観光客をはじめ、沖縄の人たちも訪れる場所でした。「この場所に道の駅を作ることに意義を感じ、国や米軍とも調整を続け、道の駅を作るのに10年かかったと言われています」。基地に面して、防音壁とほぼ同じ高さである2階建て以上の建物を作ってはいけないという規制も交渉で乗り越え、4階にあたる屋上の展望場からは、広大な基地内を見渡すことができます。頻繁に離発着する戦闘機は、小さい子どもが驚いて泣き出すほどの轟音を響かせ、垂直に上昇する様子を目にすると、感動とも恐怖とも違う不思議な感覚にとらわれます。「毎日のように戦闘機を撮影に来るマニアの方もいます」。渡口さんはマニアではないですが、毎日戦闘機を見ていたら種類の見分けがつくようになったそうです。

平和学習を補う学習展示室

展示用の実物大のフェンスに囲まれ、嘉手納町と基地の歴史を知る

  道の駅かでなの3階にある学習展示室は、パネルとモニターを使って、地域の歴史を分かりやすく学べる施設です。戦前嘉手納町には当時交通の要として活躍していた軽便鉄道が走り、人と物が集まる場所であったことや、基地内に接収されて消えてしまった集落があることについて学び、またヘッドフォンでトラックと旅客機と戦闘機がたてる騒音の聞き比べをすることもできます。
 やはり基地に接収されてしまった千原(せんばる)という地域に伝わり、現在保存会によって、千原出身者のみで継承されている千原エイサーのビデオ映像も見ることができます。「このエイサーは男性だけの演舞で、空手の型を取り入れた個性的なものです。土地を失ってもなお残していきたい地域の誇りが感じられますよね」と渡口さん。
 地域の物産を購入し、美味しいものを食べるだけではない道の駅かでな。その土地の本当の姿に触れる貴重な体験ができるはずです。


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道の駅かでなのおすすめ

道の駅かでなのおいしいもの

  嘉手納の特産品を使ったメニューが豊富にあります。

  • 看板メニューの「ジャンボバーガー」
  • イチオシは「野国いもソフトクリーム」
  • サーターアンダギーは6種類
おすすめポイント
  「ジャンボバーガー」はわざわざ遠方から来る人もいるほど人気の一品。ソフトクリーム、サーターアンタギーはそれぞれ「野国いも」という嘉手納名産のさつまいもを使ったものが人気です。

「道の駅かでな」と一緒に巡りたい!周辺のおすすめスポット

  「道の駅かでな」から車で30分程度で行ける観光スポットを紹介します

  • NO1アメリカ西海岸をイメージした海のリゾート
  • NO2工房の奥には登り窯。たくさんの器が焼き上がるのを待つ達人
  • NO3水上楽園のトラム・ツアー (提供 / 東南植物楽園)
おすすめポイント
  沖縄本島の中部エリアにある人気の観光スポット。どのスポットも天気に左右されずに行けるので、道の駅かでなと共にいつでも楽しめます。

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道の駅かでなの交通アクセス・施設情報

  那覇空港から沖縄自動車道を使うか国道58号を使うかのどちらか。時間的にはそれほど差はありません。

車(レンタカー)で

  那覇空港から沖縄自動車道を通って車で約50分。那覇空港から国道331号を南下し、名嘉地ICから那覇空港自動車道に乗り、そのまま沖縄自動車道の沖縄南ICで降り、嘉手納空軍基地をまわりこむように国道を北上した右手にあります。
一般道だと那覇空港から約1時間。空港を出て、国道331号から国道58号を北上し嘉手納のロータリープラザの前で右折し、県道74号を進んだ左手にあります。

施設情報

  【住所】沖縄県嘉手納町屋良1026-3

【TEL】098-957-5678

【営業時間】
8時~22時(展望場)
9時~18時(学習展示室)
9時~19時(特産品販売コーナー)

【定休日】年中無休(台風時は休みの場合有り)

【駐車場】有り

道の駅かでなのQ&A

Q 道の駅かでなの展望場からは、いつでも米軍の戦闘機が見られる?
A 基地内で訓練している戦闘機であるため、土・日および基地内で決められた休日や昼休みには見ることはできません。
Q 道の駅かでなの敷地内にある「野國總管之像」の野國總管ってどんな人?
A 1605年、中国から甘藷(今でいうサツマイモのこと)の苗を琉球に持ち帰り、沖縄だけでなく日本の多くの人たちを飢えから救ったとされる、琉球産業の三大恩人のひとり。總管というのは、中国と交易するために遣わされた進貢船の乗組員の役職で、野國村出身の總管という意味で、個人の名前は特定されていません。
Q 道の駅かでなの道路沿いの看板についている白い竜にはどんな意味があるのか?
A 道の駅かでなの近くにある屋良漏池(やらむるち)と呼ばれる沼には、古くから伝わる大蛇伝説があります。ここに住みついた大蛇が住民を苦しめていたために、いけにえとして少女を捧げようとしたときに天から神が現れて大蛇を退治したという伝説です。悪者であった大蛇は天に昇り白い竜になり、今では縁起のいいシンボルとして道の駅かでなの看板を飾っています。
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