1. 日本三名瀑の一つ!大迫力の「袋田の滝」

達人指南

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日本三名瀑の一つ!大迫力の「袋田の滝」

  日本三名瀑に数えられる袋田の滝。水しぶきを上げた豪快な流れが間近に迫り、四季折々の衣をまとう美しい眺めを堪能しよう。

第1観瀑台

  茨城県最北西部、久慈川上流の大子町(だいごまち)周辺を奥久慈(おくくじ)という。袋田の滝は、久慈川の支流・滝川に架かり、日本の滝百選に選定され、栃木県の華厳(けごん)の滝、和歌山県の那智(なち)の滝とともに日本三名瀑を誇る。袋田の滝の誕生は、今から約1500万年前の火山の大爆発による。流出した溶岩は、周辺の砂岩や泥岩より浸食に強いため削られることなく大規模な滝を造り上げた。高さ120メートル、幅73メートル。流れが大岩壁を四段に流れ落ちることから「四度(よど)の滝」とも呼ばれる。また、その昔、西行法師が訪れた際、「この滝は、四季に一度ずつ来てみなければ、真の風趣は味わえない」と絶賛したことに由来するという説もある。春夏秋冬、それぞれの季節に訪ねてみたいのが袋田の滝だ。

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滝を間近に望む第1観瀑台。第2観瀑台からは全容が見渡せる

第2観瀑台

  袋田の滝へは、入り口から長さ276メートルのトンネルを歩く。頭上にはイルミネーションが輝き、まるでタイムトンネルのよう。滝を指呼の間にする第1観瀑台(かんばくだい)からの眺めは豪快。轟音とともに水しぶきを上げ、滝壺に落下する様は迫力満点。あたかも自分に迫ってくるようだ。風向きや水量の多いときには、水しぶきがかかることもあるので注意して欲しい。
江戸時代には、水戸黄門こと徳川光圀(みつくに)や徳川治紀(はるとし)、徳川斉昭(なりあき)ら歴代水戸藩主が袋田の滝を訪れている。光圀は「いつの世に つゝみこめけん袋田の 布引出すしら糸の瀧」(いつの時代から、このようなみごとな滝を包み隠しておいたのであろう。この袋田の滝は、白い布を引き出すように美しい)と詠み、その眺望の美しさを褒めたたえている。
エレベーターで行く第2観瀑台からの滝も必ず見て欲しい。ここには三つのデッキが設置され、第1デッキは前方が緑で覆われ滝の姿は見えにくい。第2デッキからは周囲の自然とのバランスがとれた滝の姿が見渡せ、カメラマニアには絶好の撮影ポイント。第1観瀑台より51メートル高い第3デッキからは、四段になって流れ落ちる滝のすべてが視界に入り、その雄大さに見とれてしまうほどだ。

新緑や紅葉、氷瀑など袋田の滝は四季折々の表情をもつ

紅葉

  四段の岩壁をすべり落ちる流れは、白糸のように滑らかで、ときには激しく、さらに四季折々にさまざまな表情を見せる。袋田の滝に春が訪れるのは、雪解けの滝川のせせらぎが静かに音をたてて流れ出すとき。滝は新緑に浮かび、その流れを誇示。夏はダイナミックに踊る水しぶきに虹が架かることもあり、一幅の絵のようだ。10月下旬になるとヤマウルシやカエデ、クヌギなどか色づきはじめ、滝は紅や黄色の衣装をまとったような艶やかな紅葉に包まれる。見ごろは例年11月上旬~中旬。
大子町の冬の日中の平均気温は2℃前後で、夜は氷点下まで冷え込む。そのため毎年ではないが、滝全体が真っ白に凍結する氷瀑(ひょうばく)に変身することもあり、大きな氷の塊(かたまり)と化した眺めは圧巻。ピッケル片手に氷壁に挑むアイスクライマーたちの恰好な場所となり、観瀑台から彼らが小さく見える。
11月上旬~2月中旬には、滝および周辺のライトアップを予定。音楽とともに袋田の滝を幻想的に演出するので、この時期の眺めは見逃せない。また、ゴールデンウィーク期間中には「恋結びイベント」も開催予定。滝周辺の売店などで無料配布する“恋のぼり絵馬”に願いを書き、第1観瀑台入り口に結ぶと恋が成就するというから、一度お試しあれ。

全国特種鶏(地鶏)味品評会で1位を獲得した奥久慈しゃも

奥久慈しゃも/しゃも鍋

  しゃもは、漢字で「軍鶏」と書くように闘鶏用のニワトリ。江戸時代にシャム(現在のタイ)から輸入されたことが名の由来。元々しゃもは気性が荒く、群れで飼うのは難しいとされている。その闘争心を抑え、繁殖力があるよう茨城県養鶏試験場で改良を加えて誕生したのが奥久慈しゃもだ。一般的なブロイラー(肉用の若鶏)は約50日で3キロほどに育つが、奥久慈しゃもの場合、オスは120日で2.6キロ、メスは150日で2.1キロと成長が遅い。穀物や青菜など健康的なエサを与え、十分な運動をさせながらゆっくりと育てることにより身が締まり、歯応えがあり、旨味が凝縮され、脂肪分が少ないヘルシーで滋味な鶏肉になる。全国特種鶏(地鶏)味品評会で1位に輝いたこともあり、その味は保証付きだ。しゃもの鉄板焼き、しゃも鍋、しゃもの唐揚げ、しゃもラーメン、しゃもそばなどメニューは豊富。すき焼き風にアレンジしたしゃも丼、しゃもガラでスープをとり、すっきりとした中にもコクがあるしゃもラーメンなどが手頃なので、味わってみては。食事処や道の駅奥久慈だいごなどで提供。国道118号沿いにある道の駅奥久慈だいごは、日帰り温泉入浴施設(500円)を備えているので、旅の疲れを癒やすにはちょうどいい。

袋田の滝の施設情報・交通アクセス

車で

  常磐道那珂ICから国道118・461号経由43キロ、50分

電車で

  上野駅から特急1時間20分水戸駅乗り換え、水郡線で1時間10分袋田駅下車。袋田駅から滝本行きバス10分終点下車徒歩10分

施設情報

  住所:茨城県久慈郡大子町袋田
電話番号:0295-72-0285(大子町観光協会)
営業時間:8時~18時(11月~4月は9時~17時)
定休日:なし
料金:300円
ライトアップの予定:日没~20時。12月31日から1月1日にかけては深夜2時まで

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