みそかつ

みそかつの美味しさの秘密と歴史からおすすめの店まで

日本中の多くの地域で親しまれているとんかつ。名古屋には、とんかつに味噌だれをかけた「みそかつ」という名物料理があります。

愛知県民が大好きな、味噌仕立ての濃厚なタレでいただくみそかつは、一口食べれば赤味噌の香りが口いっぱいに広がって「これぞ名古屋！」というインパクトのある味。

名古屋のソウルフード「みそかつ」の美味しさの秘密や、歴史をくわしく解説いたします。地元民イチ押しの、とっておきのお店情報も必見です！

みそかつの特徴

名古屋名物「みそかつ（味噌カツ）」の大きな特徴は、なんといっても赤味噌仕立ての味噌だれです。店によってタレの配合はさまざまで、同じみそかつでも飲食店ごとに違った味が楽しめます。

みそかつは、愛知だけでなく東海地方で一般的に食べられている料理です。赤味噌文化の東海において「みそかつ」は、下記の名だたる名古屋めしに並ぶ名物です。

代表的な名古屋の味噌グルメ

• おでん
• 味噌煮込みうどん
• どて煮

揚げたてのとんかつに、赤味噌の独特な風味とコクのある味噌だれがからんだみそかつは、その濃厚な美味しさにご飯が止まりません。

みそかつ美味しさの秘密

今でこそ愛知県外でも知られるようになったみそかつですが、一昔前までは「味噌を塗って食べるとんかつ」だと思う人がいたようです。

その見た目から塩辛そうだと敬遠されることもある「みそかつ」ですが、一度食べれば、その美味しさはクセになること間違いなし。この見出しでは、そんなみそかつの美味しさの秘密に迫ります。

みそかつに欠かせない味噌だれ

みそかつに添えられているのは、ただの味噌ではありません。赤味噌をベースに砂糖やみりんで甘さを足し、出汁などで伸ばした甘辛い味噌だれです。

みそかつの味噌だれは、ドロドロ系からサラサラ系まで、店によってタレの濃度が違います。和食店ではカツオ出汁、洋食店ではブイヨンなどで伸ばしてあることが多く、意外にもさっぱりと食べることができます。

東海地方では、一般的にスーパーでも「みそかつのタレ」が売られています。とんかつだけではなく、田楽やおでんにかけて食べたり、野菜炒めの味付けに使われたりと広い用途で人気のある商品です。

赤味噌を使用している味噌だれは、色が濃く一見すると塩辛そうに見えますが、食べれば甘く赤味噌の香りが広がる豊かな風味が特徴です。

コクのある赤味噌

味噌の種類は、材料ごとに下の3種類に分けられます。

• 仙台味噌や信州味噌などの「米味噌」
• 九州でよく作られている「麦味噌」
• 八丁味噌に代表される「豆味噌」

この中で、みそかつのタレに必要不可欠なのが「東海豆味噌」や「三州味噌」と呼ばれる豆味噌です。その色から「赤味噌」とも呼ばれる豆味噌は、大豆と麴、塩から作られています。

豆味噌は甘みが少なく、旨味とコクのある濃厚な味わいが特徴です。米味噌などは煮ると香りが飛んでしまいますが、豆味噌は煮込むほどに旨味と香りが立ち、風味が強くなります。

濃厚でコクのある赤味噌で作られたタレは豚肉のうま味と相性がよく、ソースとは違った味わいで、とんかつを楽しむことができます。

豊富な種類のとんかつ

みそかつに使われるとんかつの種類はさまざまです。

• ボリュームのあるロースかつ
• やわらかく食べやすいサイズのヒレカツ
• おつまみ向きの串カツ
• ジューシーなバラかつ

その日の気分や、ランチや晩酌といったシチュエーションに合わせて選べるのが嬉しいところです。

みそかつ丼やサンドイッチも人気

みそかつをおかずにご飯を食べるのは最高ですが、ご飯の上にみそかつがのったボリューム満点の「みそかつ丼」や、手軽に食べられる「みそかつサンド」もおすすめです。

名古屋では、かつとご飯の間にたっぷりのキャベツが敷いてあったり、半熟卵がのせられていたりと個性豊かなみそかつ丼を食べることができます。

名古屋土産としても人気のみそかつサンドは、冷めても美味しく食べられるのでお弁当に最適。甘辛い味噌だれは、ごはんだけでなく食パンとの相性も抜群です。

みそかつの歴史

東海地方には、みそかつを提供する飲食店が数多く存在していますが、中でも愛知県名古屋市にその多くが集中しています。

みそかつが誕生した正確な時期は分かっていませんが、名古屋では戦前からみそかつが食べられていたといわれています。

愛知県民のソウルフードとして親しまれているみそかつのルーツや、発祥の地はどこなのかを下にまとめました。

みそかつのルーツは『どて煮』

みそカツのルーツにはさまざまな説がありますが、戦後の復興期の屋台で生まれたとされる説が有名です。

• 屋台の客がとんかつをどて煮の中に落とした
• 串カツをどて煮にくぐらせて食べている姿にヒントを得た

このような逸話が残っており、どて煮がみそかつのルーツであるといわれています。

どて煮とは、牛スジや豚モツなどを豆味噌とみりんや砂糖などで甘辛く味付けした煮込みのことで、こちらも名古屋を代表する名物料理の一つです。

みそかつ三重県発祥説

みそかつは三重県発祥の料理だという説もよく聞かれます。この説では、みそかつは三重県津市の老舗洋食店「カインドコックの家カトレア」で考案された料理であるといわれています。

まだ洋食が一般的に知られていなかった1965年頃、日本人の口に合うようにと味噌を使ったとんかつのタレを作ったのが始まりだったのだとか。

今となっては分かりませんが、みそかつが愛知、三重のどちらの地域でも受け入れられ、地元民から愛されるソウルフードになっていることは間違いありません。

名古屋には老舗がたくさん

名古屋には「元祖」「発祥」をうたう老舗の飲食店がたくさんあります。同じみそかつでも、味や見た目は店によってさまざま。

提供スタイルだけをとっても、それぞれ違ったみそかつが食べられます。

• かつに味噌だれをからませたタイプ
• 別添えの味噌だれでサクサクのかつを楽しめるタイプ
• とんかつの半分に味噌だれがかけられていて、サクサクとしっとりの両方を味わえるタイプ

とんかつを提供しているお店であれば大体みそかつもメニューにあります。名古屋でなら、きっとあなた好みのみそかつが見つかるはずです。

進化系みそかつも続々と

伝統的な「みそかつ」のみならず、名古屋では「進化系みそかつ」も人気です。エビ天×おむすび＝天むすのように、料理を組み合わせるのが好きな名古屋では、みそカツも大胆にアレンジされています。

キッチンマツヤで提供されている『豚むす』は、その名の通り天むすを思わせる料理で、一口大のみそかつが大葉と共にご飯と海苔で巻かれています。

中国料理ピカイチには、自家製のバーベキューソースと八丁味噌でアレンジされた中華風のあんかけみそかつ丼『ドラ勝ったド〜ン☆』という丼があります。

この他にも、名古屋には変わり種のみそかつが食べられるお店があるので、進化系みそかつも試してみると新しい味に出会えることでしょう。

名古屋でみそかつを堪能！地元民おすすめのお店

さくとん

さくとん

4.2

108

• みそかつ
• 名古屋市
• 桜山駅

矢場とん

矢場とん 矢場町本店

4.5

123

• みそかつ
• 名古屋市
• 矢場町駅・上前津駅

矢田かつ

矢田かつ

3.7

51

• みそかつ
• 名古屋市
• 大曽根駅

とん八

とん八

4.8

55

• みそかつ
• 名古屋市
• 鶴舞駅

みそかつの三河屋

みそかつの三河屋

3.2

65

• みそかつ
• 名古屋市
• 堀田駅

黒豚屋 らむちぃ

黒豚屋 らむちぃ

4.2

89

• みそかつ
• 名古屋市
• 栄駅 ・矢場町駅

名代とんかつ 八千代味清

名代とんかつ 八千代味清

5.0

108

• みそかつ
• 名古屋市
• 中村公園駅

焼とんかつ たいら

焼とんかつ たいら

3.2

75

• みそかつ
• 名古屋市
• 今池駅

葉栗屋

葉栗屋

3.9

87

• みそかつ
• 名古屋市
• 尾頭橋駅

双葉　名駅エスカ地下街店

双葉　名駅エスカ地下街店

3.8

49

• みそかつ
• 名古屋市
• 名古屋駅

キッチンなごや

キッチンなごや

3.4

70

• みそかつ
• 名古屋市
• 名古屋駅

岩正

岩正

3.9

65

• みそかつ
• 名古屋市
• 車道駅

酒津屋 中店

酒津屋 中店

3.4

38

• みそかつ
• 名古屋市
• 栄駅

名物！みそかつで名古屋を満喫

名古屋名物のみそかつは、味噌だれのこだわりなど店ごとにさまざまな特徴があります。濃厚でコクのある味噌だれがからんだジューシーなとんかつは、きっと病みつきになること間違いなし。

みそかつは、名古屋に来たら一度は食べてほしい名物料理。ぜひあなた好みのみそかつを見つけて名古屋の味を楽しんで下さい。