2021年3月28日放送 加藤英明さん(第2223回)
会場 | 静岡大学(静岡市) |
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講師 | 静岡大学 教育学部 准教授 加藤英明 |
講師紹介 | 1979年静岡県生まれ。農学博士。 |
会場 | 静岡大学(静岡市) |
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講師 | 静岡大学 教育学部 准教授 加藤英明 |
講師紹介 | 1979年静岡県生まれ。農学博士。 |
今回のテレビ寺子屋は静岡大学教育学部からお届けします。
この研究室には野外で捕獲された外来生物が保管されています。
まずは大型のカメ「ワニガメ」。
北アメリカ原産の外来生物で、
逃げ出さないように水槽には厳重に鍵が掛けられています。
このワニガメは静岡市の駿府城公園のお堀で見つかりました。
ペットとして輸入されたものの
飼い主が飼いきれなくなって放されてしまったものかもしれません。
そしてカミツキガメもいます。
このカミツキガメもペットとして40年以上飼育されていました。
実はカミツキガメの寿命はまだよくわかっていません。
それを調べるためにも、ここであと何年生きるのか?
大事に飼育して寿命を明らかにすることも研究のひとつです。
輸入された時は小さなカミツキガメですが、
成長すると最大35kgもの大きさになります。
それを知らずに飼うと、いずれ飼いきれなくなってしまいます。
また80年以上生きるカメもいます。
生き物を飼うことはすばらしいことですが、
最後まで責任を持って飼うのは実は難しいことなのです。
今回はメダカを題材に生き物を飼う時のコツや心構えを紹介します。
まず大事なのは生き物にとって住み心地のいい環境です。
【水の準備】
水槽に入れる水は一日以上汲み置き、水道水に含まれる塩素を抜きます。
【メダカの種類・数】
今回入れるのはヒメダカ。品種改良されてホームセンターでも売っています。
幅40㎝くらいの水槽で5匹が目安。少し増えても余裕のある数にします。
【環境の変化は最小に】
メダカを水槽に移す時は水温に注意。容器のまま10分ほど水槽に浸けておきます。
【水草の選び方】
繁殖させるときは水草を入れます。卵を産み付けやすい環境になります。
大切なのは生き物の気持ちになって快適な環境を考えていくことです。
野外で生き物を捕まえた時、全部持ち帰りたくなるかもしれません。
でも全部最後まで飼うことができるのでしょうか?
生き物にとって快適に暮らせる環境が整えられるでしょうか?
それをよく考えてください。まずは生き物についてよく知ること。
そして自分が育てることができるのはどんな生き物なのか、
またどの程度の個体数、どのくらいの期間にわたって育てることができるのか、
よく考えて欲しいと思います。
そのうえで楽しく生き物に関わってほしいと思います。