完璧よりさらに上 キム・ヨナ 余裕の“ピストルポーズ”

[ 2009年10月17日 09:17 ]

女子SPで「ボンド・ガール」を演じたキム・ヨナ

 浅田が完ぺきな演技をしても、果たして超えることができただろうか。注目の女子SPはキム・ヨナが圧巻の滑りで抜け出した。「今季初戦だったが、ミスなくできた。練習してきたことをすべて出せた」。ピストルを撃つポーズで演技を締めくくると、満面の笑みで両腕を突き上げた。

 映画「007」シリーズのメドレーに乗り、滞空時間の長いジャンプを優雅に決めた。冒頭の3回転ルッツ―3回転トーループ、次の3回転フリップ、最後のダブルアクセルでいずれも1~2点の加点を引き出した。最高難度のレベル4と評価された美しいスパイラルやスピンでは客席からため息が漏れた。
 元世界王者のオーサー・コーチは「10点満点の出来。この時期にこの演技なら11点を付けてもいい」と手放しの褒めようだ。SPの76・08点は昨季の世界選手権で出した世界歴代最高に0・04点差と迫る高得点。同コーチは「すべての面で成長している」と伸び盛りの19歳に目を丸くした。
 大事な五輪シーズンに「007」の曲を選ぶ時、「女子はあまり使わないから特別なプログラムになると言われた」とキム・ヨナは振り返る。黒地に金銀のビーズが輝くコスチュームに身を包んだ、氷上の「ボンドガール」が誕生した。(共同)

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2009年10月17日のニュース