市川猿之助が考える5年後スーパー歌舞伎復帰 猿翁さん三回忌公演で裏方復帰→後輩育て存在感高め…

[ 2023年12月19日 06:00 ]

市川猿之助
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 【激動2023 芸能⑤】両親に対する自殺ほう助の罪に問われた歌舞伎俳優の市川猿之助(48)が先月、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡された。5月に父の市川段四郎さんと妻延子さんと一家心中を図るという前代未聞の事件を起こし、それから約半年。今後の猿之助、そして歌舞伎界はどうなるのか。

 歌舞伎関係者によると、猿之助は現在、事件現場となった都内の自宅で生活している。歌舞伎界とは距離を置いて静かに過ごし、長年猿之助を支えてきた一門の弟子が身の回りの世話をしている。

 今後降りかかるのが金銭問題だ。現在は執行猶予期間で舞台復帰のめどは立っていない。自身の世話をする弟子の生活費を工面する必要があるほか、公演に穴をあけたことや、公開延期となった出演映画に対する賠償責任も問われることになる。

 コロナ禍で集客に苦しんでいた歌舞伎界にも追い打ちをかけた。ある関係者は「松竹の歌舞伎部門はコロナの影響が大きく、ここ数年赤字が続いている」(同関係者)。そこに猿之助の事件が直撃。歌舞伎界随一の集客力を誇っていた人気役者を失った。次世代のスターと目される市川團子の活躍はめざましいが、関係者は「まだ修業の身でもあり、今すぐに猿之助の代わりにはなれない」と語る。

 そんな中、松竹が進めているのが人件費の見直し。「一部のベテラン俳優には毎月、出演がない時でも固定給を支払っていたが、それをなくそうとしている。もちろん俳優側の反発は強い」(同関係者)という。

 苦しい状況下で「新作歌舞伎を多数手がけ、新規ファンも呼び込める猿之助は唯一無二の存在だった。やはり頼らざるを得ない」とこぼす関係者は多い。一方、猿之助自身も舞台復帰への意思を明かしており、両者の思いは合致する。もくろむのは、執行猶予が明ける5年後の「スーパー歌舞伎」復帰だ。

 まず2年後には猿翁さんの三回忌がある。澤瀉(おもだか)屋が総出となって大きな追悼公演を行うのは確実。周囲の関係者は「ここで裏方として復帰。その後、團子さんをはじめとした後輩を育成することで自身の存在感を高めていき5年後の舞台復帰につなげるという考え」とみている。

 果たして、その思い通りにいくのか。今後の歌舞伎界の情勢や世間の声にも大きく左右されそうだ。

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