湯川れい子氏、谷村新司さん訃報に悲痛「まだまだ見事な声だった…早すぎます、本当に早すぎます」

[ 2023年10月16日 17:08 ]

WFPチャリティーエッセイコンテスト2023表彰式に出席し、谷村新司さんとの思い出を話す湯川れい子氏(撮影・小海途 良幹)
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 作詞家で音楽評論家の湯川れい子氏(87)が、16日に「WFP チャリティーエッセイコンテスト2023」表彰式に出席。イベント終了後、「アリス」のメンバーでシンガー・ソングライターの谷村新司さん(享年74)の訃報を知り、報道陣の取材に対し「本当に早すぎます」と悲痛な思いを語った。

 表彰式後に訃報を知った湯川氏は「確か3月に腸炎を起こされて入院。あまりにも入院期間が長く、大変心配していました」と振り返り、「奥さまにお聞きしたところ、“なかなか腸が治らない”と…。確か、1/9000の珍しさの血液型で闘病が難しいとおしゃっていました」と、家族とのやり取りを明かした。

 続けて「まだ74歳。とにかくシンガーソングライターとして、詩も曲も書くというすごい人で。みなさんご存じのように『昴』も『群青』も壮大なメロディーと壮大な詩の世界を書かれる方」と尊敬の念を吐露。「まだまだ90歳まで、凄い作品を書かれる方だと。人間的にもものすごくあたたかい、明るい楽しい人。もう大好きな人だったので伺ったばかりで私自身が気持ちの整理がついていないです」と衝撃を受けた様子で「本当に残念です」と絞り出し「素晴らしい作品をたくさん頂いたことを尊敬し、感謝しています」と感謝を口にした。

 谷村さんとの交流については、「本当は4月に国立劇場でいつも谷村さんのコンサートがあって、それを楽しみにしていたが、知らせがなくて。それでどうされたかと思って奥さまにうかがったので、最後にお会いしたのは。去年のクリスマスディナーショーだったかな」と回顧。

 谷村さんの楽曲については「壮大な美しいアレンジを含めて、日本を代表する名曲100選があるとしたら、必ずその上位に入る素晴らしい曲だったと思います。いつも谷村さんの歌を聞いてみると、日本は四方を海に囲まれた島です。その島の姿の、決して小さな島とは言いませんが、その島の姿をちゃんと感じさせる内省的な美しさと情緒の見事さを持ちながら、その島を越えて壮大なんです。そういういつもイメージが谷村さんの作品にあって大好きでした。これからも、永遠に残る名曲だと思っています」と称賛した。

 突然の訃報に「早すぎます、本当に早すぎます。ずっといつも毎年、ステージを見させて頂いてきて、よくこれほどまでの見事な声、70過ぎても毎年出続けるものだと」と、ステージで輝いていた谷村さんの姿を思い浮かべ「それが永遠に存在すると勝手に思っていたので…残念です」と故人を偲んだ。

 谷村さんは今年3月に急性腸炎で手術を受け、療養を続けていた。谷村さんの所属事務所はこの日、「今年の3月に腸炎での手術を行い 療養を続けておりました谷村新司ですが 10月8日に息を引き取り 永眠いたしました 本人も回復に向けて頑張っておりましたので 本当に残念に思います」と訃報伝えた。

 小林旭が「渡り鳥シリーズ」でギターを弾く姿を見て「自分もモテたい」とギターを練習し、バンド活動を開始した谷村さん。1971年に堀内孝雄と「アリス」を結成。翌72年、「走っておいで恋人よ」でレコードデビュー。同年5月、矢沢透を加えて活動した。不遇の時期が続いたが、ユーモアあふれるトークで、ラジオ番組「MBSヤングタウン」や「セイ!ヤング」のDJとして人気者に。その後、「冬の稲妻」「涙の誓い」がヒット。1978年には「チャンピオン」がオリコンチャートで1位となるなど、幅広い年代に親しまれる1曲となった。ソロでも活躍し、山口百恵さんに提供した1978年の「いい日旅立ち」も大ヒット。自身が歌った「昴」は1980年に60万枚の売り上げを記録し、中国でも人気となった。

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