“20世紀のセックスシンボル”女優ラクエル・ウェルチさん天国へ 「恐竜100万年」のビキニ姿で大注目

[ 2023年2月17日 05:11 ]

1987年のラクエル・ウェルチさん(AP)
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 米ハリウッドのセックスシンボルとして名をはせた女優のラクエル・ウェルチさんが15日、ロサンゼルスの自宅で死去した。82歳。米メディアによると、マネジャーが発表した。最近は病気を抱えていたというが、詳しい死因は明らかにされていない。短い闘病生活だったという。

 人間と恐竜の戦いを描いた特撮映画「恐竜100万年」(1966年)に出演。セリフはほとんどなかったが、鹿の革製のビキニ姿が注目を集めてセックスシンボルとしての地位を築いた。米雑誌「プレイボーイ」が98年に発表した「20世紀で最もセクシーなスター100人」では、マリリン・モンローらに続く3位に輝いた。

 女優になる前は天気予報キャスターやモデル活動などをしていた。64年に「禁じられた家」やエルビス・プレスリーの主演映画「青春カーニバル」などに出演し、女優キャリアをスタートさせた。2017年までに計70本以上のテレビ、映画作品に出演。73年公開の「三銃士」では米ゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディー部門で主演女優賞に輝いた。

 英BBCによると、ウェルチさんは世間からのイメージとは裏腹に、自分の体が性的象徴になることを嫌っており「セックスシンボルになるように育てられたわけではなく、私の性分でもない」と口にしていたという。女優業のほかには、化粧品やジュエリーなどを手がける実業家としての一面も持ち合わせていた。

 私生活では4度の結婚を経験し、2人の子供がいる。最初の夫との間に生まれた長女のターニーさん(61)も女優として活動し、85年公開の「コクーン」などに出演した。

 ≪「ショーシャンクの空に」脱獄用の穴隠しにも登場≫ウェルチさんのビキニ姿が写っている「恐竜100万年」のポスターは94年公開の大ヒット映画「ショーシャンクの空に」でも登場した。物語の中で主人公は脱獄するまで刑務所で約20年間を過ごす。脱獄用の穴を隠すために代表的な女優のポスターを貼るが、時の長さを表すかのように、そのポスターが世代ごとに変化していく。最初は40年代を代表し「ギルダ」などで知られるリタ・ヘイワース。それが50年代のマリリン・モンローに変化。最後に、60年代を代表する女優としてウェルチさんのポスターが貼られることになる。

 ラクエル・ウェルチ 1940年9月5日生まれ、米イリノイ州シカゴ出身。父親はボリビア出身で母親はアイルランド系の米国人。10代の時は複数の美人コンテストで優勝。64年に本格的に女優デビュー。66年公開の「恐竜100万年」のほか、同年公開のSF映画「ミクロの決死圏」でも大きな注目を集めた。

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2023年2月17日のニュース