初代ヒロイン北林早苗「なつぞら」で58年ぶり朝ドラ凱旋「100代目との邂逅」上品な存在感

[ 2019年4月2日 08:50 ]

連続テレビ小説100作目「なつぞら」に出演した朝ドラ初代ヒロインの北林早苗(右)(C)NHK
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 1961年に放送されたNHK連続テレビ小説第1作「娘と私」のヒロインを務めた女優の北林早苗(75)が、2日に放送された朝ドラ100作目「なつぞら」(月~土曜前8・00)の第2話に出演した。今作に起用された歴代朝ドラヒロインは6人目。初代ヒロインという“朝ドラ・レジェンド”が58年ぶりに“凱旋”した。

 既に出演が発表されている松嶋菜々子(45)は96年前期「ひまわり」、小林綾子(46)は83~84年「おしん」、山口智子(54)は88年後期「純ちゃんの応援歌」、比嘉愛未(32)は2007年前期「どんど晴れ」、貫地谷しほり(33)は07年後期「ちりとてちん」のヒロイン。北林を含め、朝ドラヒロイン経験者が6人集結した。

 節目の100作目となる「なつぞら」は女優の広瀬すず(20)がヒロインを務め、07年の大河ドラマ「風林火山」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(51)が03年後期「てるてる家族」に続く朝ドラ2作目を手掛けるオリジナル作品。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の酪農家に引き取られた少女・奥原なつ(広瀬)が、高校卒業後に上京してアニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描く。

 北林は昭和21年(1946年)、空襲後の東京で妹・千遥(田中乃愛)と路頭に迷う幼少期のなつ(粟野咲莉)と出会う老女を演じた。なつが「何か食べ物を分けてもらえませんか?」と願うと「私の孫も空襲で死んでしまってね。孫の分まで、あなたたちが食べなさい」とサツマイモを手渡した。

 北林は「『娘と私』の後、またいつか朝ドラに携われればいいな、と思っていましたので、今回の出演のお話は『是非やりたい!』と二つ返事でお受けしました」と即決。出演シーンは短かったが「多少なりとも、なつの心に残る存在になれていればうれしいです」と振り返った通り、存在感を発揮した。

 SNS上には「初代と100代目(子役)の邂逅」「朝ドラ初代ヒロインの方が。上品さがにじみ出ている」「NHKも100作目ということで色々な趣向を凝らしていて面白い」などの書き込みが見られ、反響を呼んだ。

 朝ドラ第1作「娘と私」は役名のない男性「私」(北沢彪)を主人公に、他界したフランス人の妻との間に生まれた一人娘・麻理や新しく迎えた妻・千鶴子(加藤道子)との関係性を描き、当時17歳の北林(当時の芸名は村田貞枝)は麻理の少女期を演じた。

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2019年4月2日のニュース