中信連合が7回コールドで夏1勝 明科から唯一参加の「捕手2年生」白木が攻守に貢献

[ 2023年7月9日 12:32 ]

第105回全国高校野球選手権長野大会 1回戦    中信連合13―6下高井農林 ( 2023年7月9日    セキスイハイム松本スタジアム )

<中信連合・下高井農林>9回のピンチでマウンドに野手を集めた中信連合の白木捕手(右)
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 開会式から一夜明け、4会場で熱戦がスタートした。明科・池田工・豊科・穂高商の4校による合同チーム、中信連合が下高井農林を7回コールドで破り、うれしい「夏1勝」をマークした。穂高商は登録選手がいないため、ベンチ入りは明科1人、池田工6人、豊科8人の選手15人に明科の記録員が1人。池田工の小林武郎監督(60)は「連合が勝ったのは過去ないのでは。夏に勝ったのは凄いこと」と顔をほころばせた。

 初回に1番・對比地(豊科1年)からの4連打などで3点を先制。一度は3―4と逆転されたものの、4回に2番・小林(同)のスクイズや3番・白木(明科2年)の適時打などで3点を奪って再びリードすると、5回に3点、7回に4点といずれも集中打で得点を積み重ねた。小林監督は先発・稲垣(池田工3年)が制球を乱した2回途中で對比地へ早めにスイッチ。對比地はコントロールの良さを生かした丁寧な投球で4~6回を0点に抑え、相手に主導権を渡さなかった。

 2人の投手をリードした白木は、明科から選手として中信連合に参加している唯一の選手。松本市の明善中までは内・外野手だったが、高校入学後に「やる人がいなくて選ばれた」と初めて捕手に取り組んだ。他校投手の投球を受ける機会は土日しかなかったが、「短い時間でしっかりコミュニケーションを取って、中と外の投げ分けやリリースポイントなどを話し合ってきた」という。平日は顧問がいる場合はノックを受けたり、ワンバウンドを止めるなど捕手としての練習、いない場合は一人やマネジャー相手にティーバッティングを積み重ねてきた。この日は公式戦初安打を含む3安打を放って攻守にチームを勝利に導き、「初勝利は素直にうれしい。(初心者から)7、8割は捕手になれたんじゃないか」と喜ぶ一方、「連合は1回打ち出すと長く続く。打撃の強さを見せて勝ち抜いていきたい」と2回戦以降への抱負も口にした。

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