野球少年・少女必見!元阪神・赤星氏が「走塁塾」開講 1回目は盗塁時のリードの取り方と走るコース

[ 2023年4月25日 09:00 ]

赤星憲広 走塁塾

阪神で現役時代の赤星憲広氏
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 野球少年少女や指導者は必見!!元阪神タイガース外野手で本紙評論家・赤星憲広氏(47)の『走塁塾』(第4火曜日掲載)がスタート。現役時代は盗塁王5回、通算381盗塁を誇った。今春は阪神の沖縄・宜野座キャンプで臨時コーチとして3日間の指導内容を基に、基本から技術論までをわかりやすく解説します。1回目のテーマは、盗塁時のリードの取り方と走るコースです。同氏がオーナーを務めるレッドスターベースボールクラブ協力による動画も必見です。

 リードは一塁ベースと二塁ベースを結んだ直線上に立つことを勧めます。理由は、当然、最短距離を走った方が到達が早いからです。二塁ベースへのスライディングは、走者からみて右端(右中間側)を目指します。捕手からの送球が一番遠く、やはり、タッチをかわせる可能性が高いからです。

 スタートで大事なことは力みをなくすこと。どんな選手でも試合で塁に出たら多少は力むのですが、力みすぎると真っすぐに走れない。蛇行してしまう。どうしても1歩目の左足がベース間を結ぶ直線上ではなく、左(投手寄り)によれてしまい、スライディング地点の二塁ベース右端へ膨らむような曲線を描くので距離のロスが出てしまいます。

 さらに力まない方が2歩目、3歩目で加速ができてトップスピードに乗りやすい。私は比較的力まない方でした。スーッと走り出す感じだと、当時、巨人の一塁手だった清原和博さんに言われたこともあります。「(阪急の)福本豊さんと赤星はスタート切っても気づきにくく、え、いつの間に!?」と…。

 リード時の構えは、人それぞれスタートの切りやすさを優先すればいいと思います。私は両足を平行に構えて、右足を後ろに引くのではなく少しだけ開く感じでした。阪神の春季キャンプで指導したとき、近本選手はほぼ平行でしたが、中野選手は右足を少し下げていました。いわゆる投手を向いている感じですね。中野選手は力むタイプで、左足の1歩目が二塁ベース方向ではなく前(投手寄り)によれるので、本人もそれが欠点だと自覚していて、右足を少し引くことで、左足を二塁ベース方向に真っすぐ踏み出しやすいように動線を作っているわけです。

 少し話は変わりますが、三塁走者も打球が当たるかもという理由で、よく後ろ(ファウルゾーン)に下がってリードをとる選手がいますが、これも同じ理由で三塁と本塁の直線上の方がいい。岡田監督も春季キャンプで「ゴロゴー」や「ギャンブルスタート」を切る時は選手にそう指導されていました。走塁はゼロコンマ何秒を競うので、少しでも近く、少しでも速くが基本です。 (本紙評論家)

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