小春さんの園芸日記
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ベニバナトチノキ

2023/05/25
ベニバナトチノキ 拡大 写真1 ベニバナトチノキ 拡大 写真2 ベニバナトチノキ 拡大 写真3

道すがらに見たベニバナトチノキです。ドイツ語では『赤身肉色トチノキ』冷や汗 実際、豚ロース色です。白い花のセイヨウトチノキは、お洒落に'マロニエ'と呼んだ方が馴染みがあるかも知れませんね。シャンゼリゼのマロニエ並木が有名です。

マロニエはそこら中に生えており、我が家でもご隣家の巨木が午後から日陰を作り、トゲトゲの殻と実の処分で往生させられ、何がマロニエじゃあ、という感じです。クリに似た実が大量に生りますが、そのままでは毒性があるため、数週間かけて灰汁を抜かなければ食用にはなりません。縄文人は川で晒して、縄文クッキーにしたとか。芽が出て大きくなってしまうと、抜くのが大変です。森の中に鹿用のトチの実集積所があるので、集めてそこへ持って行きます。鹿はそのまま食べても影響を受けません。餌付けをしているわけではありませんが、食料が乏しい時期にトチの実を食べさせ、木が食害されないようにしています。

庭でグリルパーティーをする時に、マロニエの実を競争でバケツに放り込むトチ玉入れをします。他愛のない遊びですが、大人も子供も夢中になりますわーい(嬉しい顔) 滑り台にマロニエの実を敷きつめて滑る、というのもよくやりました。

マロニエは30メートルを超えますが、ベニバナトチノキは一回り小さく、最大22メートル程度だそうです。近年、街路樹にも植えられるようになりました。植えたばかりの若木はウサギに齧られないように囲いをし、潅水用のリングや袋を付けます。袋はファスナーで着脱できるようになっており、散水車が水を入れると、数日かけてジワジワ浸みて行きます。

三枚目は、幹を石灰を溶かした塗料で塗った若木です。落葉樹の若木は、幹を白く塗り、冬場の太陽を反射させて保護しています。こうしておかないと、凍結した時に日が当たった部分が割れてしまうのです。塗料はそのままにしておくと成長につれて目立たなくなり、いずれ自然に消滅します。二枚目写真の木も塗ってありますが、ほとんど目立たなくなっています。

「ベニバナトチノキ」関連カテゴリ

みんなのコメント(20)

小春さん GutenNacht!
>シャンゼリゼのマロニエ並木
$=80円の頃、凱旋門からルーブルまで
 家族と歩いたことがあります。
  広々した歩道に程よい傾斜の大通り
   その雰囲気にさすがだなと思いました。
>隣家の巨木が午後から日陰
我が家の超狭団地に比べて
 余裕の家並みだと見えますが、
  広ければ広いでそんな悩みもあるとですね。
>反射させて保護
凄い。初めて知りました。
 牧野博士みたいなもの知りさんが
  始められたとでしょうね
   独逸はやっぱし寒いとでしょうね。

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パリンドロームさん
こんばんは

熊本弁、懐かしいとです。父方の親族は皆、水前寺に居ます。

マロニエと呼ぶと響きが良いですが、トチ、何せデカいので、往生します。近年、夏は酷暑続きですが、あの木があるからしのげるのかも知れないと、見直しています。マロニエは、シャクナゲなどと同じで、周囲に他のものを生えさせない作用があります。とは言え、色々な鳥やリスが営巣して、にぎやかです。

日本では薦や臺を巻きますね。木の片側が建物や塀を向いていても、日が当たる方は塗料を塗っています。40年前と比較にならないほど暖かくなりましたが、忘れた頃にいきなり寒波が来るので、やはり冬の保護は欠かせません。

こんにちは!
ドイツの時間を調べたら13:21分でした!

『滑り台にマロニエの実を敷きつめて滑る』
これって悪戯?この滑り台痛そうです(笑)

幹に石灰を塗るのは虫避けかと思っていました。

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弥生5月さん
こんばんは

いえいえ、殻を外して実だけ敷き詰め、全部落とした人が勝ちです。痛くはありません。肘を張ってうつぶせに滑るのが勝利の秘訣ですあっかんべー

樹皮が割れたり裂けたりしないようにするための保護なので、虫除けに直結しますね。虫害が発生してからの対処療法ではなく、予防です。大きくなった木は割れたり、虫が着いたりすると樹液を出し、自分で対処しているようです。ただ、近年の干ばつで樹液が減って、樹皮のすぐ下に卵を産む虫に対処しきれなくなっており、特に松類が枯れてひどい被害が出ています。

小春さん、こんばんは♪
シャンゼリゼ通りのマロニエ、10年前にパリに行ったことを思い出します。😊

マロニエとキリの花が印象的で、あぉ、花の都パリ!と変に感動しましたね~。😄

石灰で白塗、カミキリムシ被害の予防で株元に塗ったりしますね。
凍結からの割れ防止とは驚きです。😁

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シミケンさん
こんばんは

キリは花がきれいなので、一頃人気でした。温暖化でアルプス以北でも育ちそうだというので、林業でも導入されています。その一方で、侵略的植物になり得る灰色リストに載りました。

寒冷地では、冬場の日光は凶器です。冬の晴れた日には出来るだけ日光浴させましょう、というのは暖地の話です。晴れた日ほど気温は低く、下手したら枯れるかもしれません。日本全国で同じお勅題が出される歌御会始も乱暴だと思いますが、育て方も本州太平洋側以西が基準になっていますね。
常緑広葉樹に耐寒性があるものが少ないのも、寒さではなく、日光による蒸散と、急激な解凍によるストレスです。生き延びる術を見出した針葉樹はえらいです!

白塗りの若木が並ぶ光景は壮観です。カミキリムシ予防、なるほど、その使い方がありますね。

こんばんは。
栃木県人です。
トチノキを取り上げてもらって、うれしいです!
①ベニバナトチノキ(紅花栃ノ木)は、②セイヨウトチノキ=マロニエ(Aesculus hippocastanum) + ③アメリカベニバナトチノキ(Aesculus carnea) を交配した品種と思っていますが、合っているでしょうか?
今、こちらでも、白色と紅色が良く咲いていますが、紅は①なのか、③なのか、②にどちらかを接ぎ木したものなのかはわかりません。
ちなみに、ホームセンターでは、接ぎ木苗でマロニエという札で売っていました(¥3,000くらい)
って、お前が調べろよ、っていう感じですね。
おじゃましました。
ではー。

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moischi さん
初めまして こんばんは

栃は栃木の県木になっているのですね。

はい、自然界には無かった木です。ベニバナトチノキは、バルカン半島原産のセイヨウトチノキ Aesculus hippocastanum と、北米のアメリカベニバナトチノキ Aesculus pavia のハイブリッドで、1818年に初めて観察された若い木です。人工的に交配されたのかは判りませんでした。ベニバナトチノキが Aesculus × carnea で、アメリカベニバナトチノキではありません。北米の Aesculus pavia は、赤黒い地味な花が咲き、灌木~低木だそうです。花の華やかさはマロニエ、赤い色と大きくならない点はアメリカベニバナトチノキの血でしょうか。


園芸種がいくつかありますが、一番は 'Briotii'という1858年フランス生まれの品種です。成長が遅く大きくならず、葉に艶があり花色が濃いなど、家庭用に人気です。他に赤紫の Aesculus × carnea 'O'Neill Red'、ピンクの中心に黄色が入る Aesculus x carnea 'Fort McNair'があります。


日本で流通しているベニバナトチノキは、トチノキに接木しているのですね。家の庭は、台木になるマロニエがいくらでもあるので、蔵が建つかも知れません。ベニバナトチノキも発芽する能力を持った実が生り、実生も安定しているようです。

moishiです。
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました!
ベニバナトチノキの実生は、紅い花が咲くのでしょうか?
台木で蔵が建つって、良いですね!
ありがとうございました。
ではー。

moishi さん
こんにちは

日本では不稔性と言われていますが、実は生り、繁殖は種、花もベニバナが咲くようです。接木されたベニバナトチノキを見たことがありません。

マロニエと違って人為的に植えられる木なので、森や林ではほとんど見かけないのですが、落ちた実から生えて咲いていないか、気を付けて見ますね。

こんばんは。
たびたびのご回答、恐れ入ります。
こちらでも、チェックしてみます。
ありがとうございます。
Bis bald.(←これでいいのかしら)
ではー。

moishi さん

どういたしまして

昨日は園芸種のベニバナトチノキ'Briotii'を見かけました。遠目にも目立ちますね。今度日記に載せます。

Bis bald!

岐阜県飛騨地方では「とちの実せんべい」を売っています。子供のころ食べたのはザラメの感触が強かった
https://www.hidatakayama-utsuboya.net/%E5%AE%9A%E7%95%AA%E5%95%86%E5%93%81/%E3%81%8A%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%B9%E3%81%84/%E3%81%A8%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%AE%9F%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%B9%E3%81%84/
記憶があります。

返信する

あおさん
こんばんは

栃の加工品は、飛騨地方や庄内地方に多いのですね。日本以外は、ネパールで食用にされるとか。アメリカインディアンは、トチノミから抽出した毒を川に流し、魚を麻痺させる漁を行ったようです。

ヨーロッパでは薬用クリームなどに使われています。昨今は、実に含まれるサポニンを利用して、洗剤を使わずに栃の実から作った自家製洗剤で洗濯する人もいます。ムクロジの実を使う選択方法が一部の人の間で盛んだったのですが、評判になるとともに高騰したため、その辺にいくらでも落ちている栃を代用し始めました。汚れは落ちるけれども、洗いたての清潔感はないとかです。自分のものだったら試してみてもよいけれど、家族の分は…

ベニバナトチノキというのですか。
大きな赤い花が咲いていますね。
トチノキも見たことがないのです。
こんな木も初めて見せてもらいます。

返信する

かんちゃん
こんにちは

東京の中心部に紅白トチノキ並木があります。どちらかというと涼しい土地の木かも知れません。

ブドウの房を逆さまにしたような花房が付きます。大量の殻と実が付き、落葉も大きいので、大木になると毎年大変です。

小春さん、こんにちは😊
大きなベニバナトチノキですね😳石灰の塗料で保護というのも興味深いです😳東京浅草橋駅近くにベニバナトチノキの並木道があり地上5、60センチのところで継ぎ目が。調べたらトキノキを台木にするようで見事に継がれています。その先はタイサンボクの並木で区によって街路樹も様々で面白いなと最近は普段歩かない道を通るようにしています😊
トチノミ入れに滑り台楽しそうですね😆シンプルな遊びが一番盛り上がったりしますよね🤭

返信する

びずこさん
こんにちは

ベニバナトチノキ並木、良いですね!花が散り始めると赤い絨毯のようになって、遠くからでも分かります。

日本のトチノキに接いでいるのでしょうか。マロニエに接いだら巨大化するかも知れません。

タイサンボクの並木ですか!目がハート それは見に行かなければ!開花期は素晴らしい香りでしょうね。『東京並木マップ』作って下さい!

少しアルコールも入り、トチ玉入れは盛り上がります。

調べた結果は種間交雑種なので種が出来ても成熟しないため日本のトチノキに「接木」で増やしているということでした。私が歩いている並木道のものは今6、7mといったところでしょうか。
タイサンボクはここ数年で植えられたようでまだ2、3mくらいの幼木で数は少ないですがちょうど花をつけています🤍大きな白い蕾が珍しいのか立ち止まって写真を撮っている人をよく見かけますよ😊
並木マップ面白いですね!今度歩いてわかった場所は書き込むようにしてみようかな🤭
大人も盛り上がるトチ玉入れ😆なんだか光景が浮かびます🤭

びずこさん

そこなのです。種間交配なのは確かで、日本では種子が出来ないとされていますが、ドイツでは発芽能力がある実をつけるとなっています。実際、見たところ接木という感じはしません。若い木はドーランで真白ですし冷や汗 マロニエに接ごうものなら、小ぶりなはずのベニバナトチノキも巨大化するのではないかと思います。ベニバナトチノキは人為的に植えられたものばかりで、森や林で見たことが無いので、実生を確認出来ません。気を付けてみますね。

実は出来ているので、拾ってきて植えてみるのが一番ですね。

並木というと銀杏かプラタナス、桜ですね。タイサンボクを選んだ人、素晴らしいです。

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