渡辺喜美氏

 22日公示の参院選で改選を迎える無所属の渡辺喜美(わたなべよしみ)参院議員(70)が21日、立候補を断念し、政界を引退する意向であることを自身のフェイスブックで表明した。渡辺氏はかねて比例代表での出馬を目指すと公言していたものの、態度表明の時期がずれ込んでおり、去就に注目が集まっていた。

 投稿では「第三極を作るもくろみは終了した。最後までご尽力くださった皆さまに感謝申し上げる」と説明。「政界は引退するが、今まで蓄積した知識経験を持って世の中に尽くしていく」とした。

 渡辺氏は2016年参院選におおさか維新の会(現・日本維新の会)から比例代表で出馬し、個人名で約14万3千票を獲得して当選した。ただ、翌17年の東京都議選での対応を巡り除名処分を受け、以降は無所属で活動していた。

 自民党在籍時には閣僚を務め、離党後は旧みんなの党代表として「第三極」ブームを起こした。今月15日の国会閉会日には「第三極となる政治勢力をつくる。諦めるにはまだ早い」と話していた。