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 大田原市立黒羽中学校ソフトボール部は、「第21回全日本中学生女子ソフトボール大会」に本県代表として出場し、見事優勝しました。コロナ禍で大会自体の開催が危ぶまれていた中での快挙だけに、部員たちには喜びがあふれています。その裏には保護者の支えがあり、部員たちは感謝の気持ちも忘れません。

黒羽中学校ソフトボール部の 左上からの江崎 めいさん、益子 咲綾(さあや)さん、大宮司 明里(あかり)さん、田中 絢音(あやね)さん、小藤 結愛(ゆいな)さん

(企画・制作 下野新聞社営業局)

ソフトボールを通して人間的成長に期待

 今回の全日本大会は、8月に大阪で43チームが参加して開かれました。雨天のため準決勝、決勝が中止となり、黒羽中学校を含む4チームが優勝を分け合いました。主にクラブチームが集まる大会で、いずれも強豪ぞろいです。「正直、うちのような中学校単独のチームが勝ち上がっていくのは難しいかなと思っていました。優勝ももちろんですが、戦っていく中で子どもたちが大きく成長してくれたことがうれしかったですね」と顧問の渋谷 聖教諭(39)は喜びを語ります。
 渋谷教諭は小中高校、大学と野球を経験。ソフトボールの指導は前任校を含めて13年になります。黒羽中学校に赴任してから3年で全国優勝に導きました。「チームプレーを通して人間的に成長できるところがソフトボールの魅力だと思います。生徒たちには、勝ち負けよりも、自分の将来の夢を叶えるために、部活を頑張ろうと呼び掛けています」と語ります。あいさつや困難に負けない心、自分で考える力などを、ソフトボールを通して身につけてほしいと期待しています。

今年の8月に開催された「第21回全日本中学生女子ソフトボール大会」で優勝した黒羽中学校ソフトボール部

家族の支えに恩返しができた

 キャプテンの大宮司 明里(あかり)さん(15)=3年生=は「優勝した時は、とにかくうれしいという気持ちでした。信じてやってきたことが実ったと思いました」と振り返ります。ソフトボールを始めたのは、川西小学校4年生の時です。母が経験者でその勧めもありました。中学校での入部は自然な流れだったと言います。「キャプテンとして、技術面を伸ばすには、まず人間的に成長しなければいけないと思い、その点を心掛けました」と話します。コロナ禍の中、母が自主練習に付き合ってくれました。「家族ぐるみで応援してくれて、心から感謝しています」。
 益子 咲綾(さあや)さん(15)=3年生=はピッチャーとして試合を支えました。益子さんも川西小学校の出身で、4年生でソフトボールを始めました。優勝して最初に思ったのは「家族に恩返しができた」ということだったそうです。「うまくいかない時に、つい家族にあたってしまうこともありましたが、温かく支えてくれました」と振り返ります。また、「ソフトボールをやるようになって明るくなったね、と言われるようになりました。めげない気持ちなどメンタル面でも鍛えられたと思います」と笑顔を見せます。

保護者に見守られながら練習をする生徒たち
顧問の渋谷 聖教諭(左から1人目)と副顧問の亀田 弦希教諭(左から2人目)

一生懸命の努力が報われてうれしい

 副顧問を務める亀田 弦希教諭(24)も「技術面よりも人間性を重視しています」と指導の方針を語ります。「優勝した時は生徒たちが一生懸命取り組んできたことが報われて、本当にうれしかったですね」と話し、「特に3年生は、これまでの試合でなかなか力が発揮できなかった経験があります。その生徒たちが大きく伸びて優勝できたことをとてもうれしく思います」と評価しています。
 練習の場には、毎回、保護者たちが多数駆け付けて見学しています。渋谷教諭は「家族の応援はとても心強かったですね。生徒たちには、常に感謝の気持ちを忘れないように伝えています」。そうした思いは確実に生徒たちに浸透しているようです。

Profile 

大田原市立黒羽中学校ソフトボール部(大田原市)

黒羽中学校には、川西、両郷中央、黒羽、須賀川の各小学校から生徒たちが集まっています。この中で小学校にソフトボール部があるのは、川西、両郷中央の2校ですが、中学校から始める生徒もいます。8月までは19人が所属していました。

※新型コロナウイルス感染症対策に留意の上、取材を行いました。(写真撮影の時のみマスクを外してもらいました)

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