美詠さん たくや(拓也)とかずや(和也)は仲の良い双子でしたが、大きくなるにつれて違う部分も出てきました。中学の部活動は拓也は野球部、和也はバレーボール部を選びました。高校は、機械が好きだった拓也は栃木工業高、絵が得意だった和也は作新学院高と別々の学校に進みました。高校時代は、体形や髪形など全然違っていたんですよ。

 とはいえ、学校以外では家族で遊びに行くことが多く、離れて行動することはあまりなかったですね。

小学校の卒業式に出席するたくやさん(左)、かずやさん(右)と美詠さん

 英夫さん 2人がお笑いに興味を持ち始めたのは、小学生の頃。当時はやっていた「オレたちひょうきん族」や所ジョージさん、ビートたけしさんのテレビをよく見ていて、宇都宮で開かれたお笑いライブを家族で見に行ったこともありました。

 中学の文化祭では、友達とコンビを組んでお笑いライブをやりました。当時は照れくさかったのか、それぞれ別の友達と組んでいました。

 美詠さん 高校卒業後の進路を決める時期に、拓也は担任の先生に「和也と2人でできることをしたい」と話したそうです。その時に先生が「お笑いかサーカスしかない」と後押ししてくださって、拓也の高校の卒業式の余興に和也も呼んで初めて兄弟で舞台に上がりました。初舞台は…あんまり受けてなかったかな。

 英夫さん お笑いが好きなのは分かっていたので、2人が芸人になりたいと言ってきても驚かなかったし、反対しませんでした。ただ、お笑いの世界に入るのは狭き門ですし、芽が出るとも思っていなかったので、「5年やって駄目だったら違う道を考えなさい」と伝えました。

 美詠さん 高校卒業後は1年間バイトしてお金をためてから、上京してホリプロのお笑い養成所に入りました。養成所には30組くらい仲間がいたようですが、デビューにこぎ着けたのは数組。

 最初は先輩の手伝いをしながら下積み生活を送り、少しずつお天気カメラの中継やドラマに出していただけるようになりました。

たくやさん、かずやさんの幼少期を振り返る美詠さん(左)と英夫さん

 英夫さん 双子で小柄なのが印象に残りやすいのか、歌舞伎俳優の市川海老蔵(いちかわえびぞう)さんのブログで話題にしてもらったこともありました。ここまで活躍すると思っていなかったので、特に最初は「テレビに出られるようになって良かった」と感慨深かったですね。

 美詠さん とちぎテレビの生放送後、家に寄ってくれるので今でもよく家族で晩ご飯を食べています。家族・兄弟思いな子たちなので結婚できるかちょっと心配ですが、これからも頑張ってほしいです。

もっと聞きたい!

●2人の好物

 カレーライス、肉、すし

「好き嫌いがあまりなく、何でもよく食べていましたね。今でも食べたいもののリクエストを聞くと、よくカレーが出てきます」

●家族のエピソード

 「私の家は代々美容師なので、2人が芸人になってからも私がヘアカットしていました。当時は他の美容師さんに『同じ髪形にして』とお願いするのが恥ずかしかったようで、30歳になる少し前まで切っていました」(美詠さん)

(第2、3土曜日掲載)