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祭りの活気 上松に戻る コロナ禍明け4年ぶり 神楽、狂言、地歌舞伎 夜店も復活 住民笑顔

神事の前に神楽練りをして境内に戻ってくる上若連の男衆(20日、五社神社)

 上松町に祭りの活気が戻ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大で祭事の縮小・見送りが続いてきたが、感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられ、各神社の例祭がコロナ禍前に近い形になってきた。祭典団体が伝統芸能を久々に奉納したり、地元の地区が夜店を出したりして、町民を喜ばせている。

 先月28日夜に行われた小川若宮神社例祭の芸ざらいでは、4年ぶりに地域住民へ獅子狂言がお披露目され、見物客を喜ばせた。今月3日、駒ケ岳神社例祭で奉納された「太々神楽」では天狗役の舞い手が高く跳ぶ〝見せ場〟の演目「四神五返拝」も4年ぶりに披露された。
 町中心部に鎮座する諏訪神社境内の五社神社の例祭では今月20日夜、祭礼団体・上若連が4年ぶりに獅子神楽と獅子狂言を奉納した。紺地の浴衣を着た連の男衆約40人が威勢よく神楽練りもした。
 年長頭を務める竹原陽平さん(38)は「コロナでずっと(練習がない)空いていた状態が続いていたが、年長者から教わってなんとかつないだ。これだけ多くの人が集まってくれてありがたい」と話した。五社神社世話人会の長瀬恵敏会長は「4年ぶりのにぎやかなお祭りだ。やっぱり太鼓の音色はわくわくさせてくれる」と感謝した。
 祭りを盛り上げる恒例の「五社様親睦会」も、地元の栄町、宮前、観音の3分館の主催で4年ぶりに再開し、大勢の住民が飲食やゲームで夜のひとときを楽しんだ。神社で神事を終えた上若連が神楽練りをして会場に着くと、子供から大人まで歓声を上げて出迎えた。祭りは地歌舞伎「白浪五人男」の奉納で幕を閉じた。

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