西福寺開山堂・石川雲蝶の彫刻

西福寺開山堂

新潟県魚沼市大浦174

 曹洞宗赤城山西福寺は室町時代後期の1534年に開かれ、開山和尚と曹洞宗開祖、道元をまつる開山堂は江戸末期の1857年に建てられたという。開山堂の天井には、越後のミケランジェロと言われた石川雲蝶の彫刻『道元禅師猛虎調伏の図』が残されている。岩絵の具の極彩色と立体的な天井絵、欄間は息をのむ美しさだ。

山門をくぐる。山号は「赤城山」。

本堂の前には小池がある。奥に見えるのは開山堂を守る巨大な屋根。

開山堂。萱で葺かれている。

庫裏(受付)から入る。拝観料は500円(2023年現在)

本堂の様子。(ご本尊を写さないように配慮している)

本堂の段階ですでに立派な襖絵が。石川雲蝶作「孔雀遊戯之図」は県の重要文化財。

狩野松州作の襖絵。寺宝とされている。

渡り廊下を渡って開山堂内部へ。なんと2023年9月末まで、期間限定で撮影ができた。(だからこのページでも紹介できているのだが)

こちらが開山堂の天井絵。極彩色と立体感の迫力がすごい。これは道元禅師が龍を出して猛虎を調伏するというストーリーだが、滝登りをする鯉がいたり、鷹がいたり、見ていて飽きない。

道元禅師は中国(宋)に行ったときに日没の魯山で虎に出くわし、杖を投げて岩陰に身を潜めたそうな。

投げた杖が龍になって、虎を追い払ったそうな。

龍の方を振り返りながら、天井絵の隅っこに追いやられる虎。ちょっと可哀そう。

天井絵には細部に生き物がたくさん。ここには滝を登る鯉と亀がいる。

こちらは鷹。目が凛々しく、江戸時代の作品とは思えない。

正面には三枚の欄間。

左手の欄間。

なんだか偉そうな人。

この人は半盲だろうか。詳しくないが、モチーフがいるのだろう。

目つきがいい。

漆喰細工。

反対側の漆喰細工は鬼婆らしき絵が。

ケヤキの一本彫り「鬼退治の仁王像」

寺の外に出ると、雲蝶が仁王像を掘っている姿の像がある。