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私立中高進学通信

2023年7月号

校長先生はこんな人!

開智日本橋学園中学校

自ら考え、判断し主体的に行動する力は
生徒に“任せる”からこそ育つ

近藤 健志 (こんどう・けんじ)1968(昭和43)年、東京都生まれ。幼少期をアメリカで過ごす。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、米国ダートマス大学・エイモスタックスクール経営大学院で経営学修士、MBAを取得。その後米国の2つの大学院と日本の慶應義塾大学大学院にて教育関連資格を取得。日本長期信用銀行、米国の金融情報会社スタンダード・アンド・プアーズなどでビジネスマンを経験後、37歳で愛知県の全寮制中高一貫校、海陽学園の立ち上げに参画。2015(平成27)年3月に開智日本橋学園に赴任。英語、社会科、IB科目「知の理論」を担当。教頭、副校長を経て2023(令和5)年4月から校長に就任。

近藤 健志 (こんどう・けんじ)校長先生
1968(昭和43)年、東京都生まれ。幼少期をアメリカで過ごす。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、
米国ダートマス大学・エイモスタックスクール経営大学院で経営学修士、MBAを取得。
その後米国の2つの大学院と日本の慶應義塾大学大学院にて教育関連資格を取得。
日本長期信用銀行、米国の金融情報会社スタンダード・アンド・プアーズなどでビジネスマンを経験後、
37歳で愛知県の全寮制中高一貫校、海陽学園の立ち上げに参画。2015(平成27)年3月に開智日本橋学園に赴任。
英語、社会科、IB科目「知の理論」を担当。教頭、副校長を経て2023(令和5)年4月から校長に就任。

日本と海外の良さを
併せもつ学校に

 これからの生徒たちに重要なのは、当事者意識をもちながら自分で考え、判断し、問題解決や社会貢献をしていくことです。今、あらゆる教育の場面で主体性を伸ばすことが重要視されています。見渡すと板書中心の一斉授業や、単に知識を覚えることから抜け出せない学び方がまだまだ残っています。本校は開校以来、授業や行事、部活動など全ての教育活動において生徒が主体的に動き、学べるインフラ整備を進めてきました。

 生徒が真に主体性を発揮できる学校にしたいと私が強く思う理由の一つに、私自身が日本と海外の両方で教育を受け、働いた経験が挙げられます。日本の学校の素晴らしいところは、ホームルーム制度があることや、基礎基本の知識をおろそかにしないといった点です。でも、自分の好きなことに思い切り挑戦する、先生と生徒が同じ目線で接するといった海外の学校文化は日本の学校も取り入れるべきだと考えています。

 それを痛感したのはビジネススクール時代です。アメリカでは自分から言葉を発しないと成績はつけてもらえません。帰国生とはいえ大学院レベルの英語と内容の難しさは桁違いです。「語学力も表現力も足りないから、周りが納得する内容にしなければ」と必死で学びました。明日どんなふうに話そうかと頭の中でシミュレーションをする習慣がついたほどです。

 するとある時、教授から「健志、今日のディスカッションのスタートは君からだ」と指名を受けたのです。勇気がなくてなかなか手を挙げられないことに気づいてくれたのでしょう。論点を整理して簡潔に話したところ、周りから「すごくいい」と評価されたのです。そこから自信がつき積極的に話せるようになりました。「教育とは、このように人に素晴らしい経験を与えられるのだ」と、その時から教育に関心をもち始めました。

 その後、社内で講師を務めたり大学で教えたりする経験を経るなかで、日本で教育を受けた人が実力相応に世界でも評価され、活躍するには、知識を蓄積して自分の頭で考えるだけでなく、その内容を相手に伝え、議論をしながら知を高める教育の場を作らねばならないと次第に思うようになりました。37歳にして教育現場に飛び込みましたが、運に恵まれ、また、たくさんの方に助けてもらいながら、天職に就けたと思っています。

中1のスタートから
議論や発表の活動

 生徒には、日本と海外の学校の良いところを兼ね備えた本校で、多くのことを吸収してほしいです。知識を身につけるスキル、考えるスキル、プレゼンやコミュニケーションのスキルを学び、知を高める『成功パターン』を身につけていけば、将来、きっといろいろなことに挑戦できるはずです。

 そのためには入学直後の体験が大事です。本校では中1・中2の生徒は、4月に2泊3日で那須高原に『TBC(チームビルディングキャンプ)』に出かけ、自分でテーマを決めて探究をする個人探究発表に取り組みます。私も発表を聞いたのですが、素晴らしい発表ばかりでした。ある生徒は「好きなことをしているときの時間の感じ方と、好きではないことをしているときの時間の感じ方が違うのはなぜか?」とテーマを立て、心理学の論文を参考文献に、友達にインタビューや実験をした結果を発表しました。

 これに対して合宿のホスト役を務める中2生がフィードバックをします。「大学の論文を引用したのは説得力があったけれど、相手の目を見て話すなど、発表の仕方には工夫が必要」などの改善点を指摘していました。

 中2生は探究発表を含め、この合宿の全ての企画・進行を担います。多少のミスがあっても教員は手出しをしません。主体性を育み、発揮できる環境を本気でつくるとはこういうことなのです。

 本校は、国際バカロレア認定校として中学校段階からIB教育を導入し、日本語を母語としない専任の教員は世界8カ国から12人在籍しています。日英バイリンガルの日本人を含めると教員の3割は英語での授業やホームルーム活動を行っています。さまざまな背景をもつ生徒でも、過ごしやすいのが特色です。

 コロナ禍の収束が見えてきた今後は、国の内外を問わず積極的に生徒が出ていく機会をつくりたいと考えています。高2生は今、秋の『イギリス・フィールドワーク』の準備を着々と進めています。予選を勝ち抜きオランダの数学国際大会に参加した生徒もイキイキしています。自分で考えて、ものおじせずに学び合える生徒たちの強みが存分に発揮されることを楽しみにしています。

[沿革]
 前身の日本橋女学館中学校から、2015(平成27)年に共学の開智日本橋学園中学校としてスタート。現在は高校募集がない完全中高一貫校。
「世界中の人々や文化を理解、尊敬し、平和で豊かな国際社会の実現に貢献できるリーダーの育成」を教育理念に掲げ、生徒自らが活動する主体的・能動的な学びに教育の主眼をおく。中高ともに国際的な教育機関である国際バカロレア(IB)の認定校。

進学通信 2023年7月号
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