絶対に外せない!札幌に来たら必ず食べるべし! 札幌3大 グルメの魅力に迫る!! 札幌ラーメン ジンギスカン スープカレー
ラーメンイメージ

札幌ラーメンの真髄の麺に迫る!

札幌ラーメンの麺の境地を紐解きます!

札幌3大グルメの1つ「札幌ラーメン」。その神髄は麺にあり! 麺職人が集まる「北海道製麺協同組合」監修のもと、札幌ラーメンの麺のおいしさのひみつをレポートしていきます。

市民と作った札幌のラーメン文化

札幌ラーメンは屋台から始まった

戦争直後の昭和21年から22年頃、札幌二条市場、狸小路商店街の周辺に屋台のラーメン店が登場しました。豚の骨でスープをとった醬油味が特徴の松田勘七さんの店「龍鳳」、中華料理人としての腕を振るった西山仙治さんの「だるま軒」、松田さんに学んだのち味噌味のラーメンを開発する大宮守人さんの「味の三平」も屋台から始まりました。

札幌ラーメンが全国区に!

「だるま軒」から製麺部門が独立して多くの店に麺を卸すようになるにつれ、食べやすさを追求した麺の開発が進みます。それまで主流だったストレート麺を、箸から落ちづらく、スープも絡みやすいように太めのちぢれ麺に改良。箸が上手に使えない子どもや高齢の方にもゆっくり美味しく食べてもらえるようになりました。食べやすさも後押しし、札幌にラーメン文化が定着。札幌の「味噌ラーメン」がマスコミ等で紹介され、全国に知られるようになりました。

なぜ黄色い麺がうまれたか

昭和20年代から30年代は、小麦の製粉技術があまり発達していなかったため「ふすま」が多く入り、茶色がかった麺でした。この状態の麺はアルカリ成分の「かん水」と反応することで黒ずみやすく、見た目が悪かったそうです。そこで、美味しそうに見えるよう麺に卵を入れて黄色に改良。玉子麺は熱を加えると固くなることから、のびづらい麺が誕生しました。

「主食」になった札幌ラーメン

当時の札幌ラーメンの1人前の生麺(業務用)の重さは140gから150g。110g前後だった東京や九州の一般的な麺に比べると、札幌の麺はかなり量が多かったようです。量もたっぷり、家族でゆっくり食べてものびづらい札幌ラーメンは「主食」として食べられるようになりました。

皆で「おいしい札幌ラーメンを作ろう!」という意識が札幌にラーメン文化を根付かせた。市民参加型のラーメン。

作り方に決まった定義がなかった札幌ラーメンは独自の発展をしていきます。ラーメン専門店が増えていく中で、各店独自の味を求めて改良を重ねます。大きく貢献したのは、札幌ラーメンを愛する地元民やファンの声。辛さ、具の種類、スープなどの要望を積極的に取り入れ、メニューを作っていきました。札幌のラーメン文化は、お店とお客さんとの会話のキャッチボールで生まれたといってもよいでしょう。

札幌ラーメンは多種多様なスタイル

札幌ラーメンの基本スタイルは、豚骨と野菜ベースのだし、黄色い中太ちぢれ麺。札幌といえば味噌ラーメンのイメージですが、ラーメン店ごとにアレンジを加えて、味噌だけでなく、塩、醤油味、洋食の要素を取り入れた味など、札幌ラーメンは常に進化し、多種多様なスタイルを展開しています。

札幌ラーメンに欠かせない4大ポイント

中華鍋でスープを作る!

鍋で豪快に野菜を炒めた後、タレとスープ入れてひと煮たち。乳化させてとろみをつけたアツアツのスープを丼にそそぎます。

黄色いちぢれ麺の特徴

アルカリ性のかん水と小麦粉の色素が反応して淡黄色に。さらにビタミンB2等で色を調整。水分量が多い「多加水麺」で、コシ・もちもち食感が特徴。

美味しい札幌の水

緑豊かな定山渓国有林などを水源とし、土壌のミネラル分をバランス良く含んだ雨や雪解け水。良好な水質のため、水道水は塩素の量が少ないのも特徴。

魚介、肉、野菜などの北海道食材

北海道食材も札幌ラーメンを美味しくしているポイント。食材にこだわっただしやタレを使用する店も増えています。

黄色いちぢれ麺はこうやってできる!

練り水をつくる

水、かん水、ビタミンB2、食塩などを加えて作ります。季節、気温、湿度によって練り水の量を調整します。

粉を練る

小麦粉、小麦タンパク(グルテン)、卵白粉、練り水を混ぜ合わせると、白い小麦粉は札幌ラーメン特有の黄色に変化します。

麺をのばす

ローラーで長い帯状に延ばした「めん帯(たい)」に繰り返し圧力を加えて、さらに薄くのばしていきます。

麺の熟成

温度と湿度を管理しながら「めん帯」を熟成させ、麺の歯ごたえと旨みを引き出します。

切り出し

熟成した「めん帯」を刃のついたローラーでカットしていきます。

麺の完成

原料の配分、ちぢれの出し方、色、太さ、麺のこね方により、さまざまなバリエーションが生まれます。

麺の形、色も様々! 札幌ラーメンの麺の進化が止まらない!

様々な札幌ラーメンの麺

札幌ラーメンの大きな特徴である「黄色い中太ちぢれ麺」も、今ではスープやタレに合う麺を追求し、ラーメン店ごとに種類もいろいろ。ストレート麺、白色の麺、太さも極太・中太・極細など店ごとに違う特徴を楽しめます。また、「春よ恋」「ゆめちから」「キタノカオリ」といったもちもち感や香り豊かな北海道産小麦を使った麺も増えています。

札幌にはラーメン専門店が約800~1,000軒も!

1店ではわからない札幌ラーメンの魅力

地域ごとに特色をもつ北海道のラーメンは「北海道遺産」にも認定されています。札幌ではその各地の味自慢のご当地ラーメン店も集まっています。スープの種類もこってり、あっさり、魚介系・野菜系など、1店だけではわからないラーメンの奥深さ。お好みの味を探しにラーメン店巡りを楽しんでください。