早期退職優遇制度を利用してNHKを9月末に定年退職した武内陶子アナウンサー(58)が新たな一歩を踏み出した。今月15日付で大手芸能事務所、サンミュージックプロダクションに所属。サンケイスポーツのインタビューがフリーとしての初仕事となり、「初めてをささげます!」とおちゃめに宣言した。今後はタレント業なども含め、幅広く挑戦予定。「違う私の新しい幕が開く感じ」と〝第二章〟に胸を高鳴らせている。
「新人の武内陶子です!」。NHKで33年間走り抜けてきた超ベテランは、開口一番、謙虚なあいさつと変わらぬ笑顔で場を和ませた。
縁のあった老舗事務所のサンミュージックと所属契約を結んだばかり。今回の取材がフリーアナ転身後、最初の仕事で、「初めてをささげます!」と序盤からちゃめっ気全開だ。
「スタジオパークからこんにちは」の司会、紅白歌合戦の総合司会など長年貢献してきた〝故郷〟であるNHKを9月末で早期退職。定年一歩手前の58歳で旅立ちを決めたことについて、「若い世代も育ってきたし、『あとは任せた!』って感じ。自分の道の続きをもう少し自由に歩いたり、やりたかったことをやるなら2年後じゃなく、今しかないなと思ったんです」と説明した。フリーになった心境については「不安すぎて気を失いそう…」と本音?を吐露。「でも私、セカンドステージじゃなく第二章って決めた。違う私の新しい幕が開く感じ」と新境地開拓に胸を躍らせる。
NHK時代は、才色兼備の看板アナとして活躍。1991年に入局し、「おはよう日本」のキャスターを務めると、華やかなルックスと快活なキャラクターで視聴者から支持を得た。
2003年の紅白でともに司会を務めた有働由美子アナ(54)とは同期で、荒波を乗り越えてきた絆は、いまも健在。「同期って面白いもので、しゃべっていなくてもつながっている感じがある。この前もバッタリ会って『やめたん~?』、『せやねん~!』みたいな(笑)」と互いにエールを送り合う。
私生活では、94年に文化人類学者の上田紀行氏と結婚し、現在は18歳と13歳双子という3人娘の母。「きょうも朝5時半に起きて弁当をつくってきた」と、育児と仕事をフル回転で両立させている。