将棋の第64期王位戦七番勝負第1局2日目に臨む藤井聡太王位=愛知県豊田市(日本将棋連盟提供)
ギャラリーページで見る将棋の藤井聡太王位(20)=棋聖・竜王・名人・叡王・棋王・王将との7冠=に佐々木大地七段(28)が挑む第64期王位戦七番勝負第1局の2日目が8日、愛知県豊田市の豊田市能楽堂で指され、藤井王位が97手で先勝した。
対局室には午前8時40分ごろ、佐々木七段、同50分ごろ、藤井王位が入室。駒を並べて1日目の指し手を再現し、佐々木七段が前日に封じた36手目から再開された。佐々木七段は1日目に封じ手を初体験し、所作に戸惑う場面が。この日の再開時も立会人の石田和雄九段(76)から封じ手が読み上げられた後、副立合人の高見泰地七段(29)からフォローされる場面があった。
午前10時、おやつが提供された。ともに「豊田産のほうじ茶プリンと冷やしみたらし団子」を注文。飲み物は藤井王位がアイスコーヒー、佐々木七段は緑茶を選んだ。
午前は藤井王位が79分、佐々木七段が27分考えた。午後0時半、昼食休憩に入った。昼食は藤井王位が「海鮮五目冷麺」と「ウーロン茶」、佐々木七段が「北海道産しほろ牛〝若丸〟テンダーロインと国産サーロインの牛まぶしに雲丹のベルモットソースと豊田市産ガーリックチップのアクセント」と「緑茶」を注文した。午後1時半から再開された。
難解な中盤、佐々木七段が攻めのチャンスをうかがう。午後3時のおやつは、藤井王位が飲み物だけの注文で「オレンジジュース」。佐々木七段が「豊田産の桃ゼリー・抹茶プリン・イチゴのムースの三層ケーキ」と「ホットコーヒー」を注文した。午後4時過ぎ、藤井王位が52分長考から指し、持ち時間1時間を切った。
一進一退の状態から、佐々木七段が守りを安定させてペースを握ったかとみられたが、藤井王位が攻めをつなぎ、優勢に。午後6時17分、佐々木七段が投了。藤井王位が97手で先勝した。昨年まで2年連続の開幕黒星を断ち切り、4連覇へ前進した。
第2局は13、14日に神戸市で指される。両者は第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)でも戦っており、藤井棋聖が2勝1敗で4連覇に王手をかけている。