(日本生命セ・パ交流戦、DeNA3-4日本ハム=延長十回、3回戦、DeNA2勝1敗、19日、横浜)交流戦最終戦、しっかりと期待に応えた。今季初先発のDeNA・上茶谷大河投手(26)が4回3安打無失点、5奪三振。序盤から飛ばして堂々の58球だった。
一回は先頭の清宮にいきなり右前打を許すも、続く昨季パ・リーグ首位打者の松本剛には得意のカットボールを3球続けて遊ゴロ併殺打。野村には四球を与えたが、4番・万波を空振り三振に仕留めて無失点で試合をスタートさせた。
二回はハンソンの安打と二盗で1死二塁のピンチを背負ったが、谷内、細川を連続三振で無失点。三回は三者凡退、四回も万波の走塁死があり打者3人で片付けた。球団初の交流戦優勝がかかったマウンドで、絶対に先に点は与えなかった。
2019年に東洋大からドラフト1位で入団し5年目の右腕は今季、春季キャンプから開幕ローテの座を争っていたが、シーズン開幕からは救援陣の一角を担い、ロングリリーフからピンチでのリリーフなど幅広い役目をこなした。場面を問わず17試合に救援登板し、1勝0敗、防御率1・07の好成績を残した。
15日の日本ハム戦(横浜)が雨天中止で流れ、巡ってきた先発登板。20日から3日間は試合がないため、指揮官が「長いイニングは考えていない。どんどんつぎ込んでいく」というゲームプランのもとで送り込んだ上茶谷が役目を全うした。
打線は0―1の六回、大和の中前適時打でまず同点。七回は無死満塁とし、佐野の中前2点打でリードを奪った。しかし、八回に6番手・伊勢が安打と2四球で無死満塁のピンチを招く。ここでマルティネスに右前2点打を許して3―3の同点に。
試合は延長に突入。十回にマウンドに上がった8番手・山崎が、1死から万波に左翼へソロを被弾した。交流戦初Vは最終戦に勝って決められなかった(11勝7敗)。交流戦を2試合残す9勝7敗の楽天が、2連勝した場合に得失点率差の争いとなる。