来年に金婚式を迎える田辺(左)と九重夫妻。強い絆と昭和から活躍してきた歌声で人々を元気づける=東京・大手町(撮影・蔵賢斗)
ギャラリーページで見る歌手で俳優、田辺靖雄(77)と歌手で女優、九重佑三子(76)が28日に東京・新宿ケントスで3年ぶりとなる夫婦ライブを開催する。
昭和から活躍する大御所カップルにとって2019年4月以来の有観客ライブ。テーマは「LOVE」で、コロナ禍のためイベントなどであまり披露できなかった同年12月発売の最新曲「夢の季節をはなれても」や代表曲「やさしくしてますか」を20年ぶりにデュエットする。
「やさしく-」は1995年1月、阪神淡路大震災発生時のニュースを目にした九重が「書かなくてはいられなくなった」と命や人間の在り方などを自ら作詞した曲。作詞家の故永六輔さん(享年83)が補作し、故宮川泰さん(享年75)が作曲しており、「ロシアのウクライナ侵攻や知床観光船の沈没事故…あまりにもきついことが起こりすぎている今こそ聴いてほしい」と力を込めた。
夫妻は1973年に俳優、故森繁久彌さん夫妻が媒酌人となり結婚。2007年には田辺が原因不明の病気で一時歩行不能になったが、九重の献身的な支えで回復した。