女優、谷村美月(31)が持病の呼吸器疾患を起因とするパニック発作を発症し、10日に東京・新宿区の東京グローブ座で開幕予定だった出演舞台「LUNGS(ラングス)」(31日まで)を降板することが6日、分かった。
ジャニーズWEST、神山智洋(28)が単独主演する同作は、若いカップルを描く二人芝居の会話劇。この日夕、谷村の降板を書面で発表した東京グローブ座によると、谷村がパニック発作でやむを得ず降板・休養するにあたり、今後の対応を協議した結果、初日を迎えるまでに十分な準備期間が確保できず、全23公演の東京公演の中止を決定。開催時期を変更し、実施に向けて改めて調整するという。
11月3日にサンケイホールブリーゼで開幕する大阪公演(同9日まで)については、新たな出演者を迎え、予定通りの日程で上演できるように進めている。
この日、谷村が所属する事務所も公式サイトで降板を報告。「不本意ではありますが、医師の診断・助言により、暫くの間休養させて頂くことと致しました」と説明した。関係者によると、パニック発作を起こしたのは今回が初めてという。
最近の谷村は、6月28日放送のフジテレビ系連ドラ「ナイト・ドクター」の第2話にゲスト出演しており、撮影を終えた出演映画「信虎」の公開が11月に控えていた。
今回、降板した「LUNGS」の稽古は9月16日からスタート。「子供を持つべきか」という疑問に直面する難役のカップルを演じる上に、神山とともに二人芝居は初めてだっただけに、「プレッシャーがあったのでは」と関係者からは心配の声も上がっている。
10代から演技派と呼ばれ、ドラマ、映画に欠かせない存在だけに早期の復活が待たれる。
◆苦痛、不安、死への恐怖 パニック発作は極めて強い苦痛、不安、死への恐怖などが突然現れる病気。理由もなく起きるケースと閉所など特定の条件で発生するケースがあり、発作が繰り返し起こって生活に支障が出ている状態をパニック障害と呼ぶ。過労、睡眠不足、ストレス、風邪など環境や心身の不調が要因とされ、薬物で治療できるが精神的な面もあり、完治まで長期に及ぶことも。これまで女優、大場久美子(61)やSexy Zone・松島聡(23)らがパニック障害を克服している。
■谷村 美月(たにむら・みつき) 1990(平成2)年6月18日生まれ、31歳。大阪府出身。2002年、NHK連続テレビ小説「まんてん」で女優デビュー。05年、映画「カナリア」で銀幕デビューし、同作で第20回高崎映画祭新人女優賞を受賞してブレーク。代表作は映画「檸檬のころ」「おろち」、日本テレビ系「14才の母」、NHK「べっぴんさん」など多数。