「ミスター赤ヘル」こと元広島監督の山本浩二氏(73)が7日、宮崎市で行われている巨人の春季キャンプを訪問した。昨年にぼうこうがんと肺がんで、4度の手術を受けていたことを告白。胆石除去や気管支系を含め計7度の手術を受け、入退院を繰り返す壮絶な闘病生活を送っていたことを明かした。通算2339安打、536本塁打を放った大打者にとっては約1年ぶりの現場復帰。今後は野球解説者として活動を再開する。
少しほっそりとしているが、笑顔も野太い声もそのままだった。山本氏は巨人のキャンプ地、宮崎県総合運動公園内の屋内施設「木の花ドーム」で原監督と再会すると、熱い抱擁を交わした。約2時間の視察後に語ったのは、ぼうこうがんと肺がんによる壮絶な闘病生活だった。
「去年は自分では信じられないくらいの一年間でした。2つのがんにかかりまして、4回手術をした。おかげさんでこうして元気で、あとはリハビリぐらい。キャンプに来ることができたのは、活力になるんかな」
テレビ解説で球場を訪れた昨年4月16日の巨人-広島(鹿児島)以来となる公の場。公私で仲のよい原監督と練習を見ながら談笑した。首脳陣や選手に大歓迎を受けた「ミスター赤ヘル」は、空白期間を説明した。
1969-86年の現役時代は広島の4番として、通算2339安打(歴代14位)、536本塁打(同4位)の大打者が、相次ぐ病魔に襲われていた。