桜並木の一本道-。横浜市とは思えない牧歌的な風景が広がる瀬谷区の海軍道路(環状4号線)で、桜の老木化が進んでいる。
南北約3キロにわたって昭和50年頃に植樹されたソメイヨシノは最盛期で600本ほどあったが、市は倒木の恐れがあるとして毎年20本程度を伐採していて、今では半減している。
周辺一帯は戦後、米軍に接収され、平成27年6月に返還された旧上瀬谷通信施設。令和9年の国際園芸博覧会の会場となり、今年9月には本格的な工事が始まる。横浜市上瀬谷整備推進課によると海軍道路は現在、片側1車線の幅18メートルが同2車線、31メートルの道路となり桜並木も再生させる計画だ。
現在の桜並木や周辺の景色も今後、変化してくることになりそうだ。同区内に住む佐藤武生さん(73)は「ようやく晴天になったので写真を撮りに来た。10年以上撮りつづけてきた。この景色では今年が見納めになるかもしれない」と夢中でシャッターを切っていた。