2012年10月26日付の産経新聞に掲載した連載「病と生きる」のアーカイブ記事です。肩書、年齢、名称などは掲載当時のまま。
タレントの乙葉さんは小学3年生のときに喘息を発症、ひとたび発作が起きれば息ができなくなるほどの苦しさに悩まされてきた。吸入ステロイドで気道の炎症を抑える治療と出合い、苦しい発作のない「症状ゼロ」の毎日を手に入れた。先月、喘息について知ってもらうキャンペーン「チェンジ喘息!」のナビゲーターに就任。自身の経験も踏まえ、喘息の正しい治療を受けることの大切さを訴えている。
小学3年のとき、コスモス畑でコスモスを山ほど摘んで帰った日の夜、発熱し、1週間ぐらい吐き続けたときがあったんです。この日をきっかけに、喘息の発作がたびたび起こるようになりました。
喘息はたいした病気じゃないと思っている人は多いですよね。私も喘息だからと体育を休んだこともなかったし、周りもたいへんな病気とは思ってなかったと思います。
〈喘息は気道(気管支など)の内側に炎症があり、空気の流れが制限される病気。吸入刺激に過敏に反応し、発作的にせきやたん、息苦しさ、喘鳴(ぜんめい)(ゼーゼー、ヒューヒューいう音)、呼吸困難などの症状が出る。日本では喘息の発作で年間約2千人が亡くなっている〉