2010年9月17日付の産経新聞に掲載した連載「病と生きる」のアーカイブ記事です。肩書、年齢、名称などは掲載当時のまま。
暴飲暴食の果てに
「バブルガム・ブラザーズ」での歌手活動にとどまらず、役者や作家としても活躍するブラザートムさんは50歳だった平成18年4月、急性心筋梗塞で入院。若いころから暴飲暴食を続けた「ミスターエンゲル係数」も、「倒れてから健康になりました」と苦笑いする。あと一歩で手遅れとなったかもしれない病は「今を真剣に生きる」という人生訓をもたらした。
心筋梗塞というと、突然倒れるというイメージがあるけれど、前兆はあったんです。
1カ月くらい前からすごく肩が凝って、歯が痛かった。痛み止めをバリバリかみながら飲んでいました。それから酒の量が増えた。いくら飲んでも酔わない。あと、夜中に果物をすごい食べた。
でも、肩が凝ってると、女の子にもんでもらえるじゃない。痛み止めを飲んで、ぼーっとして肩をもんでもらっているんですから、結構ハッピーですよ(笑い)。小川の石がカラカラと落ち始めたことに気がついていなかったんですね、そのときは。