ソウルからヨボセヨ

日本はアジア大会を冷遇?

アジア大会の閉会式が行われた杭州奥体センター競技場=8日、杭州(共同)
アジア大会の閉会式が行われた杭州奥体センター競技場=8日、杭州(共同)

先ごろ閉幕した中国・杭州でのアジア競技大会(9月23日~10月8日)を韓国のテレビでたっぷり楽しませてもらった。ちょうど秋夕(9月29日、中秋節)の6連休も重なりテレビ各局が連日、大々的に放送していたからだ。もちろん韓国選手勝利の絶叫放送が多かったが、一方で久しぶりにアジア大会を身近に感じさせられた。

日曜夜の閉会式では最先端技術を駆使した豪華絢爛(けんらん)な演出を堪能。次回2026年の夏季大会を共催する愛知県と名古屋市が紹介され日章旗も掲揚されたが、日本での夏季開催は1958年東京、94年広島に次ぐ3度目。しかしアジア大会で中国や韓国のような盛り上がりはもう無理かな、と思ったり。

韓国記者の報告によると「日本はスポーツ強国だがアジア大会を冷遇している」という(12日付、朝鮮日報)。オリンピックや世界選手権に目が向いていてアジア大会は「競争ではなく経験」程度に考えているというのだ。確かにNHKのスポーツニュースはラグビーW杯や世界体操選手権などが中心でアジア大会は無視に近かった。

ただこれではいささか寂しい。日本もアジア大会にお世話になってオリンピックにつながったんだし、地域のスポーツ発展のためには最高技量と最善のパフォーマンスで競う責任があると思うが。(黒田勝弘)

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