ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、国連安全保障理事会の会合に出席し、常任理事国のロシアが「拒否権を悪用している」として剝奪を訴えた。
ゼレンスキー氏がニューヨークの国連本部で安保理に直接出席したのは初めて。ロシアの代表団も参加したが、ラブロフ外相はゼレンスキー氏の離席後、会場に入った。
ゼレンスキー氏は「侵略者が拒否権を握っていることが、国連を行き詰まりに追い込んでいる」と指摘。国連加盟国の3分の2以上が賛成すれば拒否権を無効にできる仕組みの創設を提案し、常任理事国には日本やドイツ、インドが含まれるべきだと改革を主張した。
ラブロフ氏は「拒否権は組織を分断させるような決定を阻止する正当な手段だ」と反論した。(共同)