湖月わたるをはじめ宝塚OGらがジャズ公演「その場で生まれる表現、楽しんで」

「即興的で、ジャズ寄りの舞台になりそうです」と話す湖月わたる(飯塚友子撮影)
「即興的で、ジャズ寄りの舞台になりそうです」と話す湖月わたる(飯塚友子撮影)

「ジャズの名曲に加え、宝塚の有名曲もジャズ風になり、新鮮にお聞きいただけます」。湖月わたるをはじめとする元宝塚歌劇団のスターらが、ジャズ・バイオリニストの寺井尚子と競演するコンサート「ALL THAT ZZJA ALL THAT ZZKA」(菅野こうめい構成・演出)が、9月22日から東京と大阪で催される。宝塚OGが集い、ジャズを歌い、踊る華やかな舞台になりそうだ。

「宝塚時代、ジャズに合わせて踊る機会が多かったのですが、今回は演奏もジャズバンドで即興的です。私たちがジャズの世界に飛び込み、その日だけの表現を楽しみたい」と元星組トップスターの湖月。

出演は元トップスターの真琴つばさ、姿月(しづき)あさとのほか、元トップ娘役の風花舞、彩乃かなみら。5人のハーモニーで「ルート66」などスタンダード曲を披露し、宝塚を象徴する「すみれの花咲く頃」や、「ベルサイユのばら」の主題歌「愛あればこそ」などがジャズ風にアレンジされる。

「名曲もまるで〝初めて聞いた曲〟になるので、今までにないものが生まれる予感でワクワクします。衣装も元男役はパンツスーツで格好良く、元娘役は華やかなドレスで、宝塚OGならではの豪華な舞台になります」

姿月と湖月が日米両国で主演したミュージカル「シカゴ」の名曲「オール・ザット・ジャズ」「ナウアデイズ」を歌うのも、注目だ。2人はニューヨークでの宝塚OGバージョン公演で主演。湖月はさらに、米カンパニーの「シカゴ」来日公演にも交じり、全編英語で主演する快挙も成し遂げた。「忘れ難い公演です。姿月さんとご一緒できるのがうれしい」。今回、新たな振り付けで見せる。

湖月は日々の生活の中に、ジャズがあるという。「掃除をしながら、お酒を飲みながら、よく聞いています。ジャズって肩の力が抜けている音楽だからこそ、心の中に入り込んでくる」。宝塚入団前から、踊りもジャズダンスで磨いてきた。今もスタイル抜群で、ダンス公演でも活躍中。「その場で生まれる表現を、一緒に楽しんで」と、満面の笑顔で呼びかけた。

公演は9月22~24日、日本青年館ホール(電話0570・077・039)▷9月29日~10月1日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(電話06・6377・3888)。(飯塚友子)

会員限定記事会員サービス詳細