トヨタ自動車は6日、最高級車「センチュリー」の新型モデルを発表した。スポーツ用多目的車(SUV)タイプの車体で、エンジンとモーターで走るプラグインハイブリッド車(PHV)。専従運転手がハンドルを握り、所有者は後席でリラックスする「ショーファー(お抱え運転手)カー」と呼ばれる分野の新モデルで、同日から受注を始めた。価格は2500万円から。
日本を代表するショーファーカーとして皇室の御料車にも採用されたセンチュリー(セダン)の高い品質と快適な乗り心地の伝統を継承すると同時に、車内でのオンライン会議など新たなニーズにも対応する新世代のショーファーカーとして開発したという。
具体的には、SUVタイプの車体に、新開発の3・5リットルV型6気筒エンジンのプラグインハイブリッドシステムを搭載。ショーファーカーとしての活用に加え、所有者が自らハンドルを握っても運転を楽しめる走行性能を実現したという。また、楽器づくりに携わった匠の技術を踏まえた高性能のオーディオシステムやフルリクライニング可能な後席シート、乗降に便利なオート電動格納式ステップなどを装備した。
月間30台の販売を想定しており、注文に応じて輸出にも対応する。
世界の代表的なショーファーカーでは英「ロールスロイス」が知られている。同ブランドも市場ニーズの多様化を踏まえ、伝統的なセダンに加え、最近はSUVタイプのモデルを追加している。