訪ねてみたい 穴場スポット

ピラルクーと泳げる 世界の魚集結 栃木・大田原 県なかがわ水遊園

アクリルガラスのトンネルからはピラルクーなどの魚を観察できる=栃木県大田原市(伊沢利幸撮影)
アクリルガラスのトンネルからはピラルクーなどの魚を観察できる=栃木県大田原市(伊沢利幸撮影)

海なし県の栃木県でも夏の人気観光スポットといえば、水族館。県北東部にある「栃木県なかがわ水遊園」は淡水魚水族館で、主役は一見地味な川の魚かと思うかもしれないが、国内だけではなく世界各地の淡水魚が集結。県民憧れの海の魚のコーナーも。水族館と隣接する公園ゾーンには釣りや水遊びができる池や広場もあり、大人から子供まで楽しめる。

清流、那珂川のほとりにある県内唯一の水族館で、広さは水族館(おもしろ魚館)と公園ゾーンを合わせて約25ヘクタール(東京ドーム5個分)。那珂川や南米・アマゾン川にすむ魚など計約330種、約2万匹が展示されている。

人気はアマゾン川を再現したアマゾン大水槽。3センチのネオンテトラから3メートル近い巨大魚、ピラルクーなどアマゾン川にすむ100種類以上の魚が混泳する。日本屈指の展示規模で、水槽の底を貫くアクリルガラスのトンネルなどから、間近に魚たちを目にすることができる。毎日、ピラルクーのお食事タイム(午後2時半から)があり、餌のニジマスを丸のみにする様子は迫力満点だ。

自然の川を再現した水槽では那珂川を代表するアユやヤマメなどのほか、国の天然記念物のミヤコタナゴなど県内に生息する魚たちを観察できる。淡水魚だけではなく、オーストラリアの世界最大のサンゴ礁地帯であるグレート・バリア・リーフをモチーフにした水槽では、サンゴ礁の中を泳ぐ海の魚も見ることができる。

体験メニューも用意。アマゾン大水槽に潜ってピラルクーと泳げるダイビング体験をはじめ、水族館の裏側を探検するバックヤードツアー、夜の水族館を見学して水槽の前に寝袋を並べて宿泊するナイトアクアリウム-なども人気だ。

公園ゾーンにある水の広場=栃木県大田原市(伊沢利幸撮影)
公園ゾーンにある水の広場=栃木県大田原市(伊沢利幸撮影)

この他、公園ゾーンではつり池で初心者や子供、女性でも気軽に釣りが楽しめるほか、浅瀬の水の広場では子供たちが安心して楽しく水と触れ合える。

現在、同水遊園では、夏の企画展「魅力発見!とちぎ展 っぽい生き物とめっけんべ」を開催中。牛乳、イチゴ、かんぴょう、トウガラシ、ギョーザなど、栃木の名物をイメージできる生き物たちを紹介する。真っ赤なイチゴが動いているように見えるカリブ海沿岸にすむカエル(イチゴヤドクガエル)や黒と白の色合いと体の模様が乳牛を連想させる南米の小型ナマズ「ホルスタイン・タティア」など計27種約150匹が公開されている。(伊沢利幸)

ガイド 栃木県大田原市佐良土2686。営業時間は午前9時半~午後4時半。休園日は毎週月曜(祝日の場合は翌日)毎月第4木曜(祝日の場合は開園)。観覧料は高校生以上650円、小中学生250円、小学生未満無料(栃木県誕生150年記念で小中学生は9月3日まで無料)。東北自動車道西那須野塩原インターチェンジ(IC)から約45分、JR宇都宮線西那須野駅からバスで40分。【問】0287・98・3055。

【訪ねてみたい 穴場スポット】魔法の世界に迷い込んだ 小野のシダレグリ自生地 長野・辰野町

会員限定記事会員サービス詳細