3月21日に「なんばグランド花月(NGK)」で開催された「吉本新喜劇記念日2023」で、新喜劇の新座長が発表されました。昨夏のファン投票「吉本新喜劇座員総選挙」で1位に輝いたアキと、すっちー座長とのギャグ「乳首ドリル」でおなじみの吉田裕(ゆたか)です。新喜劇では少しずつ、さまざまな変化が起こり始めています。
若手座員のことを知ってもらいたいと始めたこのコラムですが、実際には40代の座員もけっこう登場しています。そこで今回は、正真正銘の若手、最年少の座員を紹介します。名前は佐藤美優(みゆ)。今月で入団5年目の22歳です。
東京出身で、専門的に演劇を学んでいた高校時代、学校行事で「ルミネtheよしもと」(東京)の新喜劇を見て、「これだ」と進路を決めたそうです。高校を卒業してすぐの18歳で入団。これまで縁もゆかりもなかった大阪で、初めての一人暮らしを始めました。
当時は不安が大きかったと振り返りつつ、「10代の座員は珍しいので、『どや!』みたいな思いもありました」とたくましいです。
「入団前に、座員さん全員の顔と名前を、ちゃんと覚えました」。努力を惜しまない彼女は現在、関西弁のせりふに悪戦苦闘中。先輩にせりふを言ってもらって録音し、繰り返し聞いて練習しているそうです。
入団当初は娘役など、いわゆるマドンナ役が多かったのですが、最近は面白さを買われてボケる機会も増えました。本人も「ボケてウケたときが一番楽しい」と、ウケる快感を知り始めています。
「笑いはすっちー座長と千葉公平さんに鍛えていただいてます。特に目標にしているのは千葉さんです」と、まさかのマドンナではない目標座員を教えてくれました。「お二人は両親とあまり年齢が変わらないので、お父さんお母さんみたい」と若者らしいです。
これからも楽しむことを忘れず、成長し続けてほしいです。末っ子座員の佐藤美優を、皆さんもぜひ、かわいがってください!(吉本新喜劇座員・芸人ライター 吉岡友見)