運命のコスタリカ戦、競技場周辺は「ホーム状態」に

運命の一戦を前に、コスタリカサポーターと記念撮影する日本人サポーターら=27日、アルラヤン(小松大騎撮影)
運命の一戦を前に、コスタリカサポーターと記念撮影する日本人サポーターら=27日、アルラヤン(小松大騎撮影)

【アルラヤン=小松大騎】熱戦が続くサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で、日本代表は27日、2大会連続の決勝トーナメント進出を目指し、運命のコスタリカ戦に臨む。4万人収容のアハマド・ビン・アリ競技場には、試合前から大勢の日本人サポーターが結集。周辺は早速「サムライブルー」に染まり、日本のホームともいえる状態になっている。強豪ドイツを打ち破った勢いで、この日も勝利をもぎ取れるか。

試合開始前から多くの日本人サポーターらが続々と押し寄せた競技場周辺。「必勝」「侍魂」と書かれた鉢巻きを巻いたり、肩を組んで「ニッポン」コールを繰り返したりし、盛り上がりを見せていた。

アラブ首長国連邦(UAE)から家族5人で観戦に訪れた会社員の鈴木章央さん(35)は「ドイツと同様に気の抜けない相手だが、勢いは日本にあるはず」。観戦はこのコスタリカ戦のみの予定といい、「選手の背中を押せるよう、今日の90分間に全てを懸けて声をからしたいと思います」と語気を強めた。UAEでサッカーを習っているという長男で小学4年の伊弦(いづる)君(10)も「決勝トーナメントに進んでほしい」と気合に満ちていた。

日本代表がコスタリカに勝利した場合、28日午前4時(日本時間)から行われるドイツ対スペインの結果次第で、決勝トーナメントへ進出を決める可能性がある。コスタリカは初戦でスペインに0-7の大敗を喫したが、決して格下とはいえず、堅守速攻が武器の手ごわいチーム。姉妹で観戦に来た会社員の臼井沙耶さん(24)は「初のW杯観戦なので楽しみ。日本代表は一丸となって戦ってほしい」とエールを送る。

人気漫画「ドラゴンボール」に登場する「スーパーサイヤ人」のコスプレをしていた東京都中央区の会社員、山田充さん(44)は「ある程度日本がボールを持てるとは思うが、コスタリカのカウンターが怖い。ドイツ戦のように、最後まであきらめず走り切ってほしい」。友人と千葉県成田市から来たという会社員の川上剛貴さん(52)は、2-0での日本勝利を予想。「鎌田大地選手の縦パスからゴールを奪ってほしい。そして日本の勝利を、ファンフェスティバルのビールで祝杯したい」と笑顔をみせた。

コスタリカのサポーターも続々と集まっている。コスタリカの首都サンホセ出身のエスベル・ヤンシーさん(29)は民族衣装で応援に駆け付け、「スペイン戦はショックで、もう忘れた。選手にはハードワークで勝利を目指してほしい。2-0でコスタリカが勝利すると思う」と意気込んだ。

日本とコスタリカのサポーターがともに記念撮影に興じるなど、運命の一戦に向けてお祭りムードが一気に高まってきている。



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