板門店、消えた「融和」の面影 コロナ禍で北朝鮮軍人が姿消す

板門店の南北軍事境界線。新型コロナウイルスの影響で北朝鮮の軍人は姿を消し、境界を示す縁石の北朝鮮側は雑草が生い茂っている=10月4日(時吉達也撮影)
板門店の南北軍事境界線。新型コロナウイルスの影響で北朝鮮の軍人は姿を消し、境界を示す縁石の北朝鮮側は雑草が生い茂っている=10月4日(時吉達也撮影)

【ソウル=時吉達也】4日、朝鮮半島の南北軍事境界線がある板門店の共同警備区域(JSA)が外国メディアに公開された。

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が2018~19年、トランプ米前大統領や韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領と笑顔で握手を交わし「融和」の象徴となった境界線の北朝鮮側は、新型コロナウイルス禍で北朝鮮警備兵が姿を消し、雑草が生い茂っていた。

JSAを実質管理する国連軍司令部の職員は、「コロナの流行以降、北朝鮮側は一切外に姿を見せなくなった」と話した。

北朝鮮側の施設「板門閣」内では、窓越しに記者団の様子をうかがう人影が確認できた。

この日は韓国に駐在する外国人特派員などで構成される「ソウル外信記者クラブ」を対象に、新型コロナウイルスの流行以来初めて公開された。

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