世界最大としてギネス記録に認定された埼玉県行田市の夏の風物詩「田んぼアート」が見頃を迎えた。今年は人気サッカーアニメ「アオアシ」を題材とし、約2万8千平方メートルの田んぼに主人公の「青井葦人(あしと)」ら主要キャラクター3人を描いた。
田植えは6月に700人弱のボランティアらが行った。ロープをつないで作った下絵に沿って県産米「彩のかがやき」など4品種を植え、緑、黒、白、赤の4色の模様を表現した。キャラクターの隣には市の花「古代蓮」を添えた。
隣接する古代蓮会館の展望室(高さ約50メートル)から全体像を眺めることができる。19日は田んぼのバックに夏の澄んだ青空が広がり、すがすがしい光景に。同県東松山市から母親と弟と訪れた小学5年の斎藤優輝さん(10)は「サッカーをしていてアニメも好き。稲刈りをしたらご飯を食べたいと思った」と笑顔で話した。
色鮮やかな状態なのは月末までの見通しで、その後は黄金色に変わっていく絵柄を楽しむことができる。
田んぼアートは平成20年に始まり、27年に世界最大の認定を受けた。市の担当者は「アニメとのコラボレーションで新たな観光客へのアプローチにつなげたい」と期待を語った。(中村智隆)