FIGHT10 いきもの巡り

「赤腹井守」が抱える〝自然の芸術〟 アクアマリンいなわしろカワセミ水族館

雨の日の道路に現れたアカハライモリ(アクアマリンいなわしろカワセミ水族館提供)
雨の日の道路に現れたアカハライモリ(アクアマリンいなわしろカワセミ水族館提供)

アカハライモリ。暖かい時期に、ため池や小川などで、よく出合います。また、夏の夜、雨の日の林道でも、餌を探したり、水辺から水辺へと移動したりで、道路を横断する彼らを目にすることがあります。

大人になると水辺から離れるサンショウウオ類とは違って、大人になっても水中で生活する生きものです。水族館へいらっしゃるお客さまの中には、展示されているアカハライモリを見て、「ヤモリだ!」と言われる方も多いのですが、混同されがちな彼らは全く異なる存在です。

イモリは漢字にすると「井守」で両生類。水のある井戸を守ると書きます。対するヤモリは「家守」で爬虫(はちゅう)類。迷ったら、どっちが水に関係しているか考えてみると、分かりやすいですね。

さて、話を戻しまして、アカハライモリ、名前が示す通り、赤いおなかが特徴です。実はイモリは、微量ですがフグと同じテトロドトキシンという毒を持っています。その毒で天敵から身を守りますが、とは言っても、食べられてしまっては無事ではすまないわけで、毒々しい赤いおなかを見せることで、「毒あるよ! 食べないで!」と訴えているわけです。

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