大阪芸術大学(大阪府河南町)芸術学部キャラクター造形学科の新校舎が完成し、18日に記念式典が行われた。ドイツの城などを参考にしたデザインで、クリエーターなどを目指す約500人の学生らが学ぶ同学科専用棟として来年度から本格稼働する。
地上4階建ての新校舎は、ディズニー映画に登場するシンデレラ城のモデルとされるドイツの「ノイシュヴァンシュタイン城」などを参考に、約1年半かけて建設された。古城をイメージした土壁や床など細部にわたって再現されており、3階には府内を一望できるテラスもある。
キャラクター造形学科は平成17年に設置。「漫画」「アニメーション」「ゲーム」「フィギュアアーツ」の4コースがあり、現役の漫画家や造形作家らが講師を務めている。アニメなどの制作現場で活用できる技術などを学べるが、同大15学科のなかで唯一、専用棟を持っていなかった。
同学科の里中満智子学科長は「夢を形にすることを学ぶ学科。刺激を受けて学生たちがより個性を磨いて巣立ってほしい」とあいさつ。古城をモチーフにしたデザインについて、同大の塚本英邦副学長は「予想していたよりも『城』らしく仕上がった。賛否はあるが非現実を感じながら、発想力を鍛えてほしい」と話した。
来年度の本格稼働に向けて、学内に点在している教室やコンピューターなどの設備を順次移転していくとしている。校舎内を見学した、キャラクター造形学科4年の和田哲志さん(21)は「外観だけでなく内装も城らしい仕上げになっていて驚いた」と話した。